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言志四録 / 言志後録 第百八十五条 戯言に意は露はる

戲言固非實事。然意之所伏。必露見於戲謔中。有不可揜者矣。

新字:戯言固非実事。然意之所伏。必露見於戯謔中。有不可揜者矣。

書き下し

戯言は固より実事に非ず。然れども意の伏する所は、必ず戯謔の中に露見し、揜ふべからざる者有り。

現代語訳

冗談はもとより本当のことではない。しかし心の奥に潜んでいるものは、必ず冗談の中に現れ出て、覆い隠すことのできないものがある。

解説

冗談にこそ本心が表れるという一条です。戯れの言葉は事実を言うものではありませんが、気が緩んだぶん、ふだん隠している思いがかえって顔を出す。一斎は、それは覆い隠しようがないと言います。『大学』の「中に誠あれば外に形る」と同じく、内心は必ず外に現れるという考えが根にあります。人を見る側からすれば、改まった場の言葉より、雑談や軽口のほうが相手を知る手がかりになるということでもあります。自分自身についても、冗談のつもりで口にした一言に、部下への侮りや仕事への不満がにじんでいないか、振り返ってみる価値がありそうです。

この章句が説くこと

言葉本心人を見る目慎独戯言

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