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言志四録 / 言志後録 第十六条 我自ら累す

人或謂外物爲累。愚則謂萬物皆與我同體。不必爲累。葢我自累也。

新字:人或謂外物為累。愚則謂万物皆与我同体。不必為累。葢我自累也。

書き下し

人或いは外物を累と為すと謂ふ。愚は則ち謂ふ、万物は皆我と同体なり、必ずしも累と為さず。蓋し我自ら累するなり。

現代語訳

人によっては、外の物事が自分の心を煩わせると言う。私は、万物はみな自分と一体のものであり、必ずしも煩いとなるものではないと考える。思うに、自分で自分を煩わせているのである。

解説

心が乱れるのを外の物事のせいにする人に対し、一斎は、煩いの元は自分の側にあると指摘します。その根拠として「万物は皆我と同体」を挙げています。これは程明道の「仁者は天地万物を以て一体と為す」や、王陽明の万物一体の仁を踏まえた考えです。自分と世界が切り離されていると思うから、外のものが邪魔者に見える。一体と見れば、それは自分を妨げる異物ではなくなる、という理屈です。前にあった「客感妄想」の条とも通じ、問題は外物ではなく、それをどう受け取る心にあると言っています。忙しさや周囲の雑音に振り回されていると感じるとき、自分で自分を縛っている部分がないかを見直す手がかりになります。

この章句が説くこと

万物一体心術自省煩悩受け止め方

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