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言志四録 / 言志録 第百八十七条 囈語は心の存せざるなり

昏睡發囈語。足見心之不存。

新字:昏睡発囈語。足見心之不存。

書き下し

昏睡して囈語を発するは、心の存せざるを見るに足る。

現代語訳

深く眠り込んでうわごとを言うのは、心がそこに保たれていないことを示すに十分である。

解説

眠っているときのうわごとという身近な現象から、心の在りようを論じた一条です。「心の存する」とは『孟子』の「存心」、つまり本心をしっかり保って失わないことを指します。朱子学では、覚めているときも眠っているときも心の主宰を失わないことが修養の理想とされました。うわごとは、意識の手綱が緩んだとき心が勝手にさまよい出ている証拠だ、というのが一斎の見立てです。前後に言葉を慎む条が並んでおり、ここでは言葉の乱れが心の乱れの表れとして捉えられています。忙しさの中で口をついて出る不用意な言葉が、自分の心の状態を映していないか考えさせられます。

この章句が説くこと

存心心術言葉修養

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