言志四録 / 言志録 第百七十二条 交易と変易
天下之體。以交易而立。天下之務。以變易而行。
新字:天下之体。以交易而立。天下之務。以変易而行。
書き下し
天下の体は、交易を以て立ち、天下の務は、変易を以て行はる。
現代語訳
天下の本体は、互いに入れ替わり交わることによって成り立ち、天下の務めは、移り変わることによって行われる。
解説
易の二つの意味、「交易」と「変易」を用いて天下の成り立ちを説いた一条です。朱子は易の字に、陰陽が互いに対立しつつ交わる「交易」と、陰陽が時とともに移り変わる「変易」の二義があるとしました。一斎はこれを、天下の本体(体)と働き(務)に当てはめます。世の中は異なるものが交わり補い合うことで成り立ち、世の中の営みは変化し続けることで行われる、ということです。固定したものは何一つなく、交わりと変化こそが秩序の土台だという見方です。組織もまた、異なる人や部門が交わり、時とともに変わり続けることで生きていると考えれば、変化を嫌うことの危うさが見えてきます。
この章句が説くこと
易交易変易変化体用
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