言志四録 / 言志録 第七十一条 諫むる者も虚懐なるべし
聞諫者固須虛懷。進諫者亦須虛懷。
新字:聞諫者固須虚懐。進諫者亦須虚懐。
書き下し
諫めを聞く者は、固より須らく虚懐なるべし。諫めを進むる者も、亦須らく虚懐なるべし。
現代語訳
諫めを聞く者は、もちろん心をむなしくして受け入れなければならない。諫めを申し上げる者もまた、心をむなしくしていなければならない。
解説
前条に続いて、諫めについて述べた一条です。「虚懐」は心に先入観やわだかまりを持たず、からっぽにしておくことです。諫めを聞く側が虚心であるべきなのは、誰もが言うことです。一斎が加えるのは、諫める側もまた虚心でなければならない、という点です。自分が正しいと思い込み、相手を言い負かそうとする気持ちで諫めれば、それはもう諫めではなく攻撃になってしまいます。前条の「忿疾の心を挟まば、諫め決して入らず」とも重なります。意見をする側にも、自分が間違っているかもしれないという余地を残しておくことが必要なのです。会議での反対意見や、上司への進言の場で、自分はどちらの立場でも心を開いているかを考えさせられます。
この章句が説くこと
諫言虚心謙虚傾聴対話
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