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易経 / 巽卦

進退,志疑也。利武人之貞,志治也。 紛若之吉,得中也。 頻巽之吝,志窮也。 田獲三品,有功也。 九五之吉,位正中也。 巽在牀下,上窮也。喪其資斧,正乎凶也。

書き下し

進退すとは、志疑ふなり。武人の貞に利ありとは、志治まるなり。紛若の吉は、中を得ればなり。頻りに巽ふの吝は、志窮まるなり。田して三品を獲とは、功有るなり。九五の吉は、位正中なればなり。巽ひて牀の下に在りとは、上窮まるなり。其の資斧を喪ふとは、正に凶なるなり。

現代語訳

進んだり退いたりして迷うとは、志が疑い迷っているのである。武人のように正しさを守るのがよいとは、志が定まって治まるのである。大勢を用いて吉とは、中の道を得ているからである。しきりにへりくだって恥をかくとは、志が行き詰まるのである。狩りで三種の獲物を得るとは、功績があるのである。九五が吉なのは、位が正しく中にあるからである。へりくだりすぎて寝台の下にいるとは、上で行き詰まっているのである。路銀と斧を失うとは、まさしく凶なのである。

解説

巽の爻辞に象伝が理由を添えた部分です。初六の進むか退くかの迷いは「志疑ふなり」、志が定まらないところから来ると説き、武人の決断がよいのは「志治まるなり」、それで志が整うからだと言います。九三のしきりにへりくだる恥は「志窮まるなり」で、従うばかりで志が行き詰まった姿です。九五が吉なのは「位正中なればなり」と、正しく中にあるからです。従うことそのものより、志が定まっているかが問われています。言われるままに動いて、自分の判断を手放していないか省みたいところです。

この章句が説くこと

志決断従順迷い

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