易経 / 夬卦
不勝而往,咎也。 莫夜有戎,得中道也。 君子夬夬,終无咎也。 其行次且,位不當也。聞言不信,聰不明也。 中行无咎,中未光也。 无號之凶,終不可長也。
新字:不勝而往,咎也。 莫夜有戎,得中道也。 君子夬夬,終无咎也。 其行次且,位不当也。聞言不信,聰不明也。 中行无咎,中未光也。 无号之凶,終不可長也。
書き下し
勝たずして往くは、咎なり。莫夜に戎有るも、中道を得ればなり。君子夬夬たるは、終に咎无きなり。其の行くこと次且たるは、位当らざればなり。言を聞きて信ぜざるは、聡明らかならざればなり。中行なれば咎无しとは、中未だ光いならざるなり。号ぶこと无きの凶は、終に長かるべからざるなり。
現代語訳
勝てないのに進むのは咎である。夜中に敵襲があっても心配いらないとは、中の道を得ているからである。君子が決然とするのは、最後には咎がない。行き悩んでためらうのは、位がふさわしくないからである。人の忠告を聞いても信じないのは、耳が明らかでないからである。中の道を行えば咎がないとは、その中の徳がまだ大きく輝いていないのである。叫んで助けを求める相手もいない凶とは、最後には長く続けられないということである。
解説
夬の爻辞に象伝が添えた理由づけです。初九の「勝たずして往くは、咎なり」は、勝ち目のないまま気負って進むこと自体が誤りだと説きます。九四の「言を聞きて信ぜざる」は「聡明らかならざればなり」、耳が曇って忠告を聞き分けられないからだとします。九五の中行が咎なしでも「中未だ光いならざる」とは、正しい道を歩んでもまだ十分に輝いてはいないという留保です。問題を正そうとするときほど、勝算を見極め、人の忠告に耳を開き、自分の正しさを過信しないことが求められます。
この章句が説くこと
忠告勝算過信決断
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