易経 / 家人卦
閑有家,志未變也。 六二之吉,順以巽也。 家人嗃嗃,未失也;婦子嘻嘻,失家節也。 富家大吉,順在位也。 王假有家,交相愛也。 威如之吉,反身之謂也。
新字:閑有家,志未変也。 六二之吉,順以巽也。 家人嗃嗃,未失也;婦子嘻嘻,失家節也。 富家大吉,順在位也。 王仮有家,交相愛也。 威如之吉,反身之謂也。
書き下し
閑ぎて家を有つとは、志未だ変ぜざればなり。六二の吉は、順にして以て巽(したが)へばなり。家人嗃嗃たるは、未だ失はざるなり。婦子嘻嘻たるは、家の節を失ふなり。家を富ます大吉とは、順にして位に在ればなり。王有家に假るとは、交々(こもごも)相愛するなり。威如の吉とは、身に反(かへ)るの謂ひなり。
現代語訳
けじめを設けて家を保つとは、家の者の心がまだ乱れていないうちに手を打つのである。六二が吉なのは、従順でへりくだるからである。家の者を厳しく叱りつけるのは、まだ道を失っていない。妻や子がへらへら笑ってばかりいるのは、家の節度を失うのである。家を富ませて大いに吉とは、従順でふさわしい位にいるからである。王が家に至って家を保つとは、互いに愛し合うのである。威厳があって吉とは、自分自身を振り返ることをいうのである。
解説
家人の爻辞に象伝が添えた理由づけです。初九の「閑ぎて家を有つ」には「志未だ変ぜざればなり」と添え、けじめは心が乱れる前に設けてこそ効くと説きます。九三の厳しさが吉なのは「未だ失はざる」、家の節度を失っていないからで、妻子がへらへら笑うのは「家の節を失ふ」ことだとします。上九の威厳の吉は「身に反るの謂ひ」、人を責めるより自分に立ち返ることだと結びます。組織の規律も、問題が起きてから締めるより先に定め、上に立つ者がまず自分を律することで本当の威厳が生まれます。
この章句が説くこと
けじめ規律威厳自省
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