師導古典を学びたいすべての人に

易経 / 益卦

元吉无咎,下不厚事也。 或益之,自外來也。 益用凶事,固有之也。 告公從,以益志也。 有孚惠心,勿問之矣。惠我德,大得志也。 莫益之,偏辭也。或擊之,自外來也。周易 第四十三卦 乾下兌上 易經:夬:揚于王庭,孚號,有厲,告自邑,不利即戎,利有攸往。 初九:壯于前趾,往不勝為咎。 九二:惕號,莫夜有戎,勿恤。 九三:壯于頄,有凶。君子夬夬,獨行遇雨,若濡有慍,无咎。 九四:臀无膚,其行次且。牽羊悔亡,聞言不信。 九五:莧陸夬夬,中行无咎。 上六:无號,終有凶。 彖曰:

新字:元吉无咎,下不厚事也。 或益之,自外来也。 益用凶事,固有之也。 告公従,以益志也。 有孚恵心,勿問之矣。恵我徳,大得志也。 莫益之,偏辞也。或撃之,自外来也。周易 第四十三卦 乾下兌上 易経:夬:揚于王庭,孚号,有厲,告自邑,不利即戎,利有攸往。 初九:壮于前趾,往不勝為咎。 九二:惕号,莫夜有戎,勿恤。 九三:壮于頄,有凶。君子夬夬,独行遇雨,若濡有慍,无咎。 九四:臀无膚,其行次且。牽羊悔亡,聞言不信。 九五:莧陸夬夬,中行无咎。 上六:无号,終有凶。 彖曰:

書き下し

元吉にして咎无しとは、下は事を厚くせざるなり。或いは之を益すとは、外より来るなり。益すに凶事を用ゐるとは、固(もと)より之を有すればなり。公に告ぐれば従はるとは、以て志を益すなり。孚有りて心を恵むとは、之を問ふ勿きなり。我が徳を恵とすとは、大いに志を得るなり。之を益すこと莫しとは、偏辞なり。或いは之を撃つとは、外より来るなり。周易 第四十三卦。乾下兌上。易経。夬(かい)は、王庭に揚ぐ。孚ありて号(さけ)ぶ、厲(あや)ふきこと有り。告ぐること邑よりす、戎(じゅう)に即くに利あらず、往く攸有るに利あり。初九、前(すす)む趾に壮んなり、往きて勝たざれば咎と為す。九二、惕(おそ)れて号ぶ、莫夜(ぼや)に戎有るも、恤ふる勿かれ。九三、頄(つらぼね)に壮んなり、凶有り。君子は夬夬(かいかい)として、独り行きて雨に遇ふ、濡るるが若くして慍(いか)らるること有るも、咎无し。九四、臀(しり)に膚无く、其の行くこと次且(ししょ)たり。羊を牽けば悔亡ぶも、言を聞きて信ぜず。九五、莧陸(けんりく)夬夬たり、中行なれば咎无し。上六、号ぶこと无し、終に凶有り。彖に曰く、

現代語訳

大いに吉で咎がないとは、下の者は本来大事業を担う立場ではないからである。ある人がこれを益してくれるとは、益が外からやって来るのである。災いの事を用いて益を与えられるとは、もともとその責任を負っているからである。公に報告して聞き入れられるとは、それによって志を益すのである。誠があって心に恵みを施すとは、占って問うまでもないのである。我が徳を恵みとするとは、大いに志を遂げるのである。誰もこれを益してくれないとは、自分に偏った言い分だからである。攻撃する者さえいるとは、攻撃が外からやって来るのである。周易 第四十三卦。下が乾(天)、上が兌(沢)。易経にいう。夬(決断して除く)の卦。小人の罪を王の朝廷で公にする。誠をもって呼びかけるが、危うさがある。まず自分の邑(領地)に告げる。武力に訴えるのはよくない。行く所があるのがよい。初九、進む足先に力がこもりすぎる。行っても勝てなければ咎となる。九二、恐れて警戒の声をあげる。夜中に敵襲があっても心配はいらない。九三、頬骨に力がこもる(怒りを顔に出す)。凶である。君子は決然として、ひとりで行って雨に降られる。濡れたようになって周りから怒られることがあっても、咎はない。九四、尻に肉がなく、行き悩んでためらう。羊を引いて後から行けば後悔は消えるが、人の忠告を聞いても信じない。九五、莧陸(けんりく、根の深い草)を断ち切るように決然とする。中の道を行えば咎はない。上六、叫んで助けを求める相手もいない。最後は凶である。彖伝にいう。

解説

前半は益の爻の注で、自分のことしか言わない者は偏った言い分となり、攻撃は外から来ると結びます。後半の夬は、五本の陽が最後の一本の陰を押し上げて取り除こうとする形で、小人を決然と退ける時を表します。しかし卦辞は、罪を公にし、誠をもって呼びかけ、まず身内に告げ、武力に訴えるなと慎重です。初九は気負いすぎ、九三は怒りを顔に出すので凶とされ、君子はひとり雨に濡れて誤解されても耐えます。九四はためらって忠告を聞かない者です。問題のある人物や慣行を排除する場面でも、正当性を示し、手続きを踏み、感情を抑えて、根深い草を断つように迷わず、しかし中の道を外さずに行えという教えとして読めます。

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る