師導古典を学びたいすべての人に

易経 / 恒卦

浚恆之凶,始求深也。 九二悔亡,能久中也。 不恆其德,无所容也。 久非其位,安得禽也。 婦人貞吉,從一而終也。夫子制義,從婦凶也。 振恆在上,大无功也。周易 第三十三卦 艮下乾上 易經:遯:亨。小利貞。 初六:遯尾,厲,勿用有攸往。 六二:執之用黃牛之革,莫之勝說。 九三:系遯,有疾厲,畜臣妾吉。 九四:好遯君子吉,小人否。 九五:嘉遯,貞吉。 上九:肥遯,无不利。 彖曰:

新字:浚恒之凶,始求深也。 九二悔亡,能久中也。 不恒其徳,无所容也。 久非其位,安得禽也。 婦人貞吉,従一而終也。夫子制義,従婦凶也。 振恒在上,大无功也。周易 第三十三卦 艮下乾上 易経:遯:亨。小利貞。 初六:遯尾,厲,勿用有攸往。 六二:執之用黄牛之革,莫之勝説。 九三:系遯,有疾厲,畜臣妾吉。 九四:好遯君子吉,小人否。 九五:嘉遯,貞吉。 上九:肥遯,无不利。 彖曰:

書き下し

恒を浚くするの凶は、始めに深きを求むればなり。九二悔い亡ぶとは、能く中に久しければなり。其の徳を恒にせずとは、容るる所无きなり。其の位に非ざるに久しければ、安んぞ禽を得ん。婦人は貞にして吉とは、一に従いて終わればなり。夫子は義を制す、婦に従えば凶なり。恒を振るいて上に在り、大いに功无きなり。周易 第三十三卦。艮下乾上。易経。遯は、亨る。小しく貞しきに利ろし。初六、遯るるに尾たり、厲し、往く攸有るに用うる勿かれ。六二、之を執うるに黄牛の革を用う、之を説くに勝うる莫し。九三、系りて遯る、疾有りて厲し、臣妾を畜えば吉。九四、好しとして遯る、君子は吉、小人は否ず。九五、嘉く遯る、貞にして吉。上九、肥かに遯る、利ろしからざる无し。彖に曰く、

現代語訳

「恒常を深く求めすぎて凶」とは、初めから深いものを求めるからである。「九二の悔いが消える」とは、中庸にとどまり続けることができるからである。「その徳を常に保たない」とは、どこにも受け入れられないことである。ふさわしくない位に長くいて、どうして獲物が得られようか。「妻が正しさを守って吉」とは、一人に従って生涯を終えるからである。夫は道義に照らして事を決める者であり、妻に従えば凶である。恒常を揺り動かしながら一番上にいる。大いに功がない。『周易』第三十三の卦。下が艮(山)、上が乾(天)の卦である。易経にいう。遯(のがれる、退く)は、通る。小さな事で正しさを守るのがよい。初六、退く者の最後尾にいる。危うい。進んで事を行ってはならない。六二、黄牛の革でしっかりと縛りつける。誰もそれを解くことはできない。九三、心残りに縛られながら退く。病があって危うい。家臣や召使いを養うには吉である。九四、好ましく思うものがあっても退く。君子には吉だが、小人にはできない。九五、見事に退く。正しさを守れば吉である。上九、ゆったりと余裕をもって退く。不利なことはない。彖伝にいう。

解説

前半は恒の象伝で、ふさわしくない位に長くとどまっても獲物は得られないと説きます。夫と妻の在り方を分ける記述は古代の家族観を反映したもので、そのまま今に当てはめるより、役割に応じた恒常の在り方があるという趣旨で読むのがよいでしょう。後半は第三十三卦の遯で、二本の陰が下から伸びて陽が退いていく姿から、身を引くこと、退くべき時を表します。退くことは敗北ではなく、時を見て身を守る積極的な判断です。九四の「好しとして遯る」は、愛着があっても退くべき時には退ける者を君子とし、上九の「肥かに遯る」は、余裕をもって退く最上の形を示します。引き際の美しさは、その人の見識を映し出します。

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る