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童子問 / 卷上

問。夫子何不以仁許子路冉有公西華。曰。慈愛惻怛之心。頃刻不離。無一毫殘忍刻薄之心。正是仁。三子雖高第弟子。然難保其始終不變。此夫子所以不許仁也。

新字:問。夫子何不以仁許子路冉有公西華。曰。慈愛惻怛之心。頃刻不離。無一毫残忍刻薄之心。正是仁。三子雖高第弟子。然難保其始終不変。此夫子所以不許仁也。

書き下し

問ふ、夫子何ぞ仁を以て子路・冉有・公西華に許さざる。曰く、慈愛惻怛の心、頃刻も離れず、一毫も残忍刻薄の心無き、正に是れ仁なり。三子は高第の弟子なりと雖も、然れども其の始終変ぜざることを保ち難し。此れ夫子の仁を許さざる所以なり。

現代語訳

問う。孔子はなぜ子路・冉有・公西華に仁を認めなかったのか。答える。慈しみ愛し、いたわり悲しむ心が、ひとときも離れず、ほんのわずかも残忍で冷酷な心がないこと、これこそが仁である。三人は高弟ではあるけれども、その心が始めから終わりまで変わらないことを保証するのは難しい。これが孔子が仁を認めなかった理由である。

解説

孔子が高弟の子路・冉有・公西華に仁を許さなかった理由を、仁斎は簡潔に説明する。仁とは慈愛惻怛の心が一瞬も離れず、残忍刻薄の心が少しもない状態である。三人は才能ある高弟だが、その心を始めから終わりまで変わらず保てるかは保証できない。だから孔子は仁と言わなかったのだという。仁は能力の高さではなく、思いやりの持続によって量られる。一時の親切ではなく、忙しいときも苦しいときも変わらず人を大切にできるかどうかが、本当の人柄を表すと心に留めたい。

この章句が説くこと

仁愛惻怛持続孔門弟子

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