智囊 / 武案・楊璇
楊璇為零陵太守。時蒼梧、桂陽賊相聚攻郡縣,賊眾多而璇力弱,吏憂恐。璇乃特製馬車數十乘,以排囊盛石灰於車上,係布索於馬尾;又為兵車,專彀弓弩,剋期會戰。乃令馬車居前,順風鼓灰,賊不得視。因以火燒布,布燃馬驚,奔突賊陣,後車弓弩亂發,鉦鼓鳴震,群盜駭散。追逐傷斬無數,梟其渠帥,郡境以清。
新字:楊璇為零陵太守。時蒼梧、桂陽賊相聚攻郡県,賊衆多而璇力弱,吏憂恐。璇乃特製馬車数十乗,以排嚢盛石灰於車上,係布索於馬尾;又為兵車,専彀弓弩,剋期会戦。乃令馬車居前,順風鼓灰,賊不得視。因以火焼布,布燃馬驚,奔突賊陣,後車弓弩乱発,鉦鼓鳴震,群盗駭散。追逐傷斬無数,梟其渠帥,郡境以清。
書き下し
楊璇、零陵太守と為る。時に蒼梧、桂陽の賊、相聚まりて郡県を攻む。賊の衆は多く璇の力は弱し。吏は憂恐す。璇乃ち特に馬車数十乗を製し、排囊に石灰を盛りて車上に載せ、布索を馬の尾に係く。又た兵車を為り、専ら弓弩を彀え、期を剋して会戦す。乃ち馬車をして前に居らしめ、風に順いて灰を鼓せしむ。賊は視るを得ず。因りて火を以て布を燒く。布燃えて馬驚き、賊陣に奔突す。後車の弓弩亂れ発し、鉦鼓鳴り震う。群盗駭き散ず。追逐して傷斬すること無数、其の渠帥を梟し、郡境以て清まる。
現代語訳
楊璇は零陵太守となった。当時、蒼梧と桂陽の賊が集まって郡県を攻めた。賊の数は多く、璇の力は弱く、役人たちは憂い恐れた。璇はそこで特別に馬車数十台を作り、革の袋に石灰を盛って車に載せ、布の縄を馬の尾に結んだ。また兵車を作り、もっぱら弓や弩を引き絞らせ、日時を決めて会戦した。馬車を前に置き、風上から灰を吹き飛ばさせた。賊は目が開けられなかった。そこで火で布を焼いた。布が燃えて馬は驚き、賊の陣に暴れ込んだ。後ろの車からは弓弩が乱れ飛び、鉦や鼓が鳴り響いた。盗賊たちは驚き散った。追撃して傷つけ斬った数は数えきれず、首領の首をさらして、郡の境は静まった。
解説
この章句が説くこと
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