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智囊 / 詭道・韓信

漢王以信為左丞相,擊魏。魏盛兵蒲坂,塞臨晉。信乃益為疑兵,陳船欲渡臨晉,而伏兵從夏陽以木罌渡軍,襲安邑,遂虜魏王豹,定河東。

新字:漢王以信為左丞相,撃魏。魏盛兵蒲坂,塞臨晋。信乃益為疑兵,陳船欲渡臨晋,而伏兵従夏陽以木罌渡軍,襲安邑,遂虜魏王豹,定河東。

書き下し

漢王、信を以て左丞相と為し、魏を擊たしむ。魏は兵を蒲坂に盛んにし、臨晋を塞ぐ。信乃ち益々疑兵を為し、船を陳べて臨晋に渡らんと欲す。而して伏兵は夏陽より木罌を以て軍を渡し、安邑を襲い、遂に魏王豹を虜にし、河東を定む。

現代語訳

漢王は韓信を左丞相に任じ、魏を撃たせた。魏は蒲坂に兵を盛んに集め、臨晋の渡し場をふさいだ。韓信はいよいよ疑兵を増やし、船を並べて臨晋から渡るふりをした。その一方で、伏兵は夏陽から木製の甕を並べたいかだで軍を渡し、安邑を襲って、ついに魏王の豹を捕らえ、河東を平定した。

解説

韓信の策は、敵が最も警戒している場所に、あえて派手な動きを見せ、実際は別の場所から静かに渡るというものです。敵の兵力が集中する渡し場へ疑兵を置くことで、敵の視線と戦力をそこに釘付けにしました。短い記述ですが、陽動と主攻の使い分けという基本が、よく表れています。現代の管理職にも、競合や課題に正面から当たるだけでなく、相手が備えていない側面から入るという選択肢を考える意味があります。目立つ動きと本当の狙いを分け、限られた資源をどこに集中させるかを決めるのが、戦略の要点です。

この章句が説くこと

益為疑兵木罌渡軍臨晋夏陽陽動資源配分

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