智囊 / 制勝・狄青
青既渡,喜曰:「賊不知守此,無能為也。」已近邕州,賊方覺,逆戰於歸仁鋪,青登高望之,賊據坡上,我軍薄之,青使步卒居前,匿騎兵於後。蠻使驍勇者當前,盡執長槍。前鋒孫節戰不利,死。將士畏青,莫敢退。青登高山,執五色旗,麾騎兵為左右翼,出其後,斷蠻軍為三,旋而擊之。左者右,右者左,已而右者復左,左者復右,賊不知所為。賊之標牌軍,為馬軍所衝突,皆不能駐,槍立如束,我軍又縱馬上鐵連枷擊之,遂皆披靡。智高焚城遁去。
新字:青既渡,喜曰:「賊不知守此,無能為也。」已近邕州,賊方覚,逆戦於帰仁鋪,青登高望之,賊拠坡上,我軍薄之,青使歩卒居前,匿騎兵於後。蠻使驍勇者当前,尽執長槍。前鋒孫節戦不利,死。将士畏青,莫敢退。青登高山,執五色旗,麾騎兵為左右翼,出其後,断蠻軍為三,旋而撃之。左者右,右者左,已而右者復左,左者復右,賊不知所為。賊之標牌軍,為馬軍所衝突,皆不能駐,槍立如束,我軍又縦馬上鉄連枷撃之,遂皆披靡。智高焚城遁去。
書き下し
青既に渡り、喜んで曰く、「賊は此を守るを知らず、為す能うこと無きなり」と。已に邕州に近づき、賊方に覚り、歸仁鋪に逆戦す。青、高きに登りて之を望むに、賊は坡上に拠る。我が軍之に薄り、青は歩卒をして前に居らしめ、騎兵を後に匿す。蛮は驍勇なる者をして前に当たらしめ、尽く長槍を執らしむ。前鋒の孫節、戦いて利あらず、死す。将士青を畏れ、敢えて退く莫し。青、高山に登り、五色の旗を執り、騎兵を麾いて左右の翼と為し、其の後に出でしめ、蛮軍を断ちて三と為し、旋りて之を撃つ。左なる者は右し、右なる者は左し、已にして右なる者は復た左し、左なる者は復た右し、賊は為す所を知らず。賊の標牌軍は、馬軍の衝突する所と為り、皆駐まる能わず。槍の立つこと束の如し。我が軍又馬を縦ちて鉄連枷を上げて之を撃ち、遂に皆披靡す。智高は城を焚きて遁去す。
現代語訳
狄青は関を渡ってから、喜んで言いました。「賊はここを守ることを知らなかった。もう何もできない」。邕州に近づいたとき、賊はようやく気づき、歸仁鋪で迎え撃ってきました。狄青は高所に登って眺めると、賊は坂の上に拠っていました。我が軍が迫り、狄青は歩兵を前に置き、騎兵を後ろに隠しました。蛮軍は勇猛な者を前に出し、皆に長槍を持たせていました。先鋒の孫節は戦って不利となり、戦死しました。将兵は狄青を畏れて、あえて退く者はいませんでした。狄青は高い山に登り、五色の旗を持ち、騎兵を指揮して左右の翼とし、敵の後ろに出させ、蛮軍を三つに断ち切り、旋回して攻めました。左にいた者は右へ、右にいた者は左へ動き、やがて右にいた者がまた左へ、左にいた者がまた右へと動き、賊は何をしているか分かりませんでした。賊の標牌軍は、騎兵に突撃されて、どれも踏みとどまれません。槍が束のように立つだけでした。我が軍はさらに馬を放ち、鉄の連枷(殴打武器)を上げて撃ち、ついに皆崩れました。儂智高は城を焼いて逃げ去りました。
解説
この章句が説くこと
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