智囊 / 敏悟・子犯・劉伯溫
城濮之役,晉文公夢與楚子搏,楚子伏己而盬其腦,是以懼。子犯曰:「吉!我得天,楚伏其罪,我且柔之矣!」高祖方欲刑人,劉伯溫適入,亟語之夢:「以頭有血而土傅之,不祥,欲以應之。」公曰:「頭上血,『眾』字也,傅以土,得眾且得土也,應在三日。」上為停三日待之,而海寧降。
新字:城濮之役,晋文公夢与楚子搏,楚子伏己而盬其脳,是以懼。子犯曰:「吉!我得天,楚伏其罪,我且柔之矣!」高祖方欲刑人,劉伯温適入,亟語之夢:「以頭有血而土傅之,不祥,欲以応之。」公曰:「頭上血,『衆』字也,傅以土,得衆且得土也,応在三日。」上為停三日待之,而海寧降。
書き下し
城濮の役、晋の文公、夢に楚子と搏ち、楚子、己に伏して其の脳を盬う。是を以て懼る。子犯曰く、「吉なり。我は天を得、楚は其の罪に伏す。我、且に之を柔らげんとす」と。高祖、方に人を刑せんと欲す。劉伯温、適々入り、亟かに之に夢を語る。「頭に血有りて土之に傅くを以て、不祥なり。以て之に応ぜんと欲す」と。公曰く、「頭上の血は、「衆」の字なり。傅くるに土を以てするは、衆を得て且つ土を得るなり。応は三日に在り」と。上、為に停めること三日にして之を待つ。而して海寧降る。
現代語訳
城濮の戦いのとき、晋の文公は夢で楚王と組み打ちをし、楚王が自分に覆いかぶさって脳みそをすすった。それで恐れた。子犯は言った。「吉です。私たちは天を仰いで受け、楚は上から罪に服したのです。私たちは楚をやわらげようとしているのです」。高祖(明の太祖)がちょうど人を処刑しようとしていたところへ、劉伯温がちょうど入ってきた。高祖はすぐに夢のことを話した。「頭に血が付き、そこへ土がかぶさった。不吉だ。その兆しに合わせて人を斬ろうと思う」。劉伯温は言った。「頭の上の血は『衆』の字です。土がかぶさるのは、民衆を得て、しかも土地を得るということです。応じるのは三日のうちです」。高祖はその言葉で処刑を三日止めて待った。すると海寧が降伏した。
解説
この章句が説くこと
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説苑・權謀城濮の戰、文公咎犯に謂ひて曰く、「吾戰を卜するに龜熸ゆ。我歲を迎へ、彼歲を背く。彗星見れ、彼其の柄を操り、我其の標を操る。吾又た荊王と搏つを夢む。彼上に在り、我下に在り。吾戰無からんと欲す。子以て何如と爲す」と。咎犯對へて曰く、「戰を卜すること十たびして龜熸ゆるは、是れ荊人なり。我歲を迎へ、彼歲を背くは、彼我を去りて之に從ふなり。彗星見れて、彼其の柄を操り、我其の標を操るは、以て掃へば則ち彼利あり、以て擊てば則ち我利あるなり。君荊王と搏つを夢み、彼上に在り君下に在るは、則ち君天を見て荊王其の罪に伏するなり。且つ吾宋・衛を以て主と爲し、齊・秦我を輔く。我天道に合し、獨り人事を以てするも固より將に之に勝たんとす」と。文公之に從ひ、荊人大いに敗る。
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『春秋左氏伝』僖公二十八年 城濮の前夜夏、四月、戊辰、晉侯・宋公・齊の國歸父・崔夭・秦の小子憖城濮に次る。楚の師酅を背にして舍る、晉侯之を患ふ。輿人の誦を聽く、曰く、「原田每每たり、其の舊を舍てて新たなるを是れ謀る」と。公疑ふ。子犯曰く、「戰はん。戰ひて捷たば、必ず諸侯を得ん。若し其れ捷たずとも、表裡山河あり、必ず害無からん」と。公曰く、「楚の惠を若何せん」と。欒貞子曰く、「漢陽の諸姬、楚實に之を盡くせり。小惠を思ひて大恥を忘るるは、戰ふに如かず」と。晉侯夢に楚子と搏つ、楚子己に伏して其の腦を盬る、是を以て懼る。子犯曰く、「吉なり。我天を得、楚其の罪に伏す。吾且に之を柔らげん」と。子玉鬬勃をして戰ひを請はしめて、曰く、「請ふ君の士と戲れん。君軾に馮りて之を觀よ、得臣も與に目を寓せん」と。晉侯欒枝をして對へしめて曰く、「寡君命を聞けり。楚君の惠、未だ之を敢へて忘れず、是を以て此に在り。大夫の為に退く、其れ敢へて君に當たらんや。既に命を獲ず、敢へて大夫を煩はして二三子に謂はしめん、『爾の車乘を戒め、爾の君事を敬め、詰朝將に見えんとす』と」と。
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