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智囊 / 敏悟・舌生毛・季毅・郭喬卿

馬亮知江陵府,任滿當代,夢舌上生毛,僧占曰:「舌上生毛,剃不得,當在任。」果然。王濬夢懸三刀於樑上,須臾又益一刀。季毅曰:「三刀為州,又益者,明府其臨益州乎?」果遷益州刺史。後漢蔡茂家居,夢取得一束禾,又復失之。郭喬卿曰:「禾失為秩,君必膺祿秩矣。」旬日內徵為司徒。

新字:馬亮知江陵府,任満当代,夢舌上生毛,僧占曰:「舌上生毛,剃不得,当在任。」果然。王濬夢懸三刀於梁上,須臾又益一刀。季毅曰:「三刀為州,又益者,明府其臨益州乎?」果遷益州刺史。後漢蔡茂家居,夢取得一束禾,又復失之。郭喬卿曰:「禾失為秩,君必膺禄秩矣。」旬日内徴為司徒。

書き下し

馬亮、江陵府に知たり。任満ちて当に代わるべし。夢に舌上に毛を生ず。僧占いて曰く、「舌上に毛を生ずれば、剃り得ず。当に任に在るべし」と。果たして然り。王濬、三刀を梁上に懸くるを夢み、須臾にして又た一刀を益す。季毅曰く、「三刀は州なり。又た益すは、明府、其れ益州に臨まんか」と。果たして益州刺史に遷る。後漢の蔡茂、家居して、夢に一束の禾を取り得、又復た之を失う。郭喬卿曰く、「禾を失うは秩なり。君、必ず禄秩を膺けん」と。旬日の内に徴されて司徒と為る。

現代語訳

馬亮は江陵府の長官であった。任期が満ちて交代するはずだったが、夢で舌の上に毛が生えた。僧は占って言った。「舌の上に毛が生えれば、剃ることができません(『剃る』は『替わる』に通じる)。任地にとどまるでしょう」。果たしてそのとおりになった。王濬は三本の刀を梁に掛ける夢を見て、しばらくするともう一本が加わった。季毅は言った。「三つの刀は『州』の字です。さらに一本を加えるのは『益』、あなたは益州に赴任するのでは」。果たして益州刺史に昇進した。後漢の蔡茂は家にいたとき、一束の稲を手に入れたが、また失う夢を見た。郭喬卿は言った。「『禾』を失うと『秩』の字になります。あなたは必ず俸禄を受ける身になるでしょう」。十日もたたないうちに召されて司徒になった。

解説

舌の毛は剃れない、三本の刀に一本足せば益州になる、禾を失えば秩になる、といった字や言葉の連想で夢を読み解く三つの小話です。人事の行方を告げるものとして、昔の官僚が夢にどれだけ敏感だったかが伝わります。解釈の中身は後付けの面が強く、確かな予言とは言えません。ただ、三つの話に共通するのは、占者が目の前の人物の関心事、つまり任期と昇進に即して答えている点です。相手が何を知りたがっているかを先に見抜いて話すと、言葉は届きやすくなります。管理職が面談や報告の場で応じるときも、まず相手の関心の中心をつかむことが出発点になります。

この章句が説くこと

舌上に毛三刀と益禾を失う馬亮王濬蔡茂

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