智囊 / 敏悟・李彪
後魏孝文嘗宴群臣。舉卮言曰:「三三橫,兩兩縱。誰能辨之賜金鍾。」御史中尉李彪曰:「沽灑老嫗甕注瓶,屠兒割肉與稱同。」尚書左丞甄琛曰:「吳人浮水自云工,技兒擲袖在虛空。」彭城王勰悟曰:「此『習』字也。」孝文即以金鍾賜彪。
新字:後魏孝文嘗宴群臣。舉卮言曰:「三三横,両両縦。誰能弁之賜金鍾。」御史中尉李彪曰:「沽灑老嫗甕注瓶,屠児割肉与称同。」尚書左丞甄琛曰:「呉人浮水自云工,技児擲袖在虚空。」彭城王勰悟曰:「此『習』字也。」孝文即以金鍾賜彪。
書き下し
後魏の孝文、嘗て群臣に宴す。卮を挙げて言う、「三三は横、両両は縦。誰か能くこれを弁ずる、金鍾を賜わん」と。御史中尉李彪曰く、「沽灑の老嫗は甕もて瓶に注ぐ、屠児の肉を割くと称は同じ」と。尚書左丞甄琛曰く、「呉人は水に浮かび自ら工なりと云う、技児は袖を擲げて虚空に在り」と。彭城王勰、悟りて曰く、「これ『習』の字なり」と。孝文、即ち金鍾を以て彪に賜う。
現代語訳
北魏の孝文帝があるとき群臣と宴を開いた。杯を挙げて言った。「三三は横、両両は縦。誰かこれを解いたなら、金の杯を賜う。」御史中尉の李彪は言った。「酒を売る老婆は甕から瓶に注ぐ、肉屋が肉を切る秤も同じ。」尚書左丞の甄琛は言った。「呉の人は水に浮かぶのが上手だと言い、曲芸師は袖を投げ空中に置く。」彭城王の元勰は悟って言った。「これは『習』の字です。」孝文帝はすぐに金の杯を李彪に与えた。
解説
宴の謎かけで、李彪と甄琛が謎を解く代わりに、答えの動作や形を詩の形で比喩しましたが、正解を悟ったのは元勰でした。ところが帝は、金の杯を李彪に与えています。この結末には、正解を言い当てることと、場の流れに合わせて機知を示すことの両方に価値があるという示唆が読み取れます。ただし、原文は褒賞の根拠を説明しておらず、なぜ李彪だったのかは確かでありません。管理職は、成果の評価基準が曖昧だと、周囲に不信感を生むことを意識して、基準を明示するべきです。
この章句が説くこと
三三横両両縦習字金鍾李彪評価基準宴席
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