智囊 / 經務・趙開
趙開既疏通錢引,民以為便。一日有司獲偽引三十萬,盜五十人。議法當死,張濬欲從之,開曰:「相君誤矣!使引偽,加宣撫使印其上,即為真矣。黥其徒,使治幣,是相君一日獲三十萬之錢而起五十人之死也。」濬稱善。〔馮評〕不但起五十人之死,又獲五十人之用,真大經濟手段。三十萬錢,又其小者。
新字:趙開既疏通銭引,民以為便。一日有司獲偽引三十万,盗五十人。議法当死,張濬欲従之,開曰:「相君誤矣!使引偽,加宣撫使印其上,即為真矣。黥其徒,使治幣,是相君一日獲三十万之銭而起五十人之死也。」濬称善。〔馮評〕不但起五十人之死,又獲五十人之用,真大経済手段。三十万銭,又其小者。
書き下し
趙開、既に銭引を疏通し、民は以て便なりとす。一日、有司、偽引三十万を獲、盗五十人あり。議するに法は当に死すべしとし、張濬、之に従わんと欲す。開曰く、「相君は誤てり。使し引を偽らば、宣撫使の印を其の上に加うれば、即ち真と為らん。其の徒を黥して、幣を治めしめば、是れ相君は一日にして三十万の銭を獲、而して五十人の死を起こすなり」と。濬、善しと称す。〔馮評〕但だ五十人の死を起こすのみならず、又た五十人の用を獲たり。真に大経済の手段なり。三十万の銭は、又た其の小なる者なり。
現代語訳
趙開が銭引(紙幣)を通用させると、民は便利だと感じた。ある日、役人が偽の紙幣三十万と盗人五十人を捕らえた。法に従えば死刑にすべきだと議論され、張濬もそれに従おうとした。趙開は言った。「宰相殿は誤っておられます。もし紙幣が偽物でも、宣撫使の印をその上に押せば、本物になります。その連中に入れ墨をして、紙幣の製造にあたらせれば、宰相殿は一日で三十万の銭を手に入れ、しかも五十人の命を救ったことになります」。張濬は、よいと言った。〔馮夢龍の評〕五十人の命を救っただけでなく、五十人分の働きも手に入れた。まことに大きな経世の手腕である。三十万の銭はむしろ小さいことだ。
解説
この章句が説くこと
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