智囊 / 遠猶・李賢
李賢嘗因軍官有增無減,進言謂:「天地間萬物有長必有消,如人只生不死,無處著矣。自古有軍功者,雖以金書鐵券,誓以永存,然其子孫不一再而犯法,即除其國;或能立功,又與其爵。豈有累犯罪惡而不革其爵者?今若因循久遠,天下官多軍少,民供其俸,必致困窮,而邦本虧矣,不可不深慮也。」〔馮述評〕議論關係甚大。
新字:李賢嘗因軍官有增無減,進言謂:「天地間万物有長必有消,如人只生不死,無処著矣。自古有軍功者,雖以金書鉄券,誓以永存,然其子孫不一再而犯法,即除其国;或能立功,又与其爵。豈有累犯罪悪而不革其爵者?今若因循久遠,天下官多軍少,民供其俸,必致困窮,而邦本虧矣,不可不深慮也。」〔馮述評〕議論関係甚大。
書き下し
李賢、嘗て軍官の増すこと有りて減ずること無きに因り、進言して謂う、「天地の間、万物は長ずること有れば必ず消すること有り。人の如き只だ生まれて死せざれば、著く処無からん。古より軍功有る者は、金書鉄券を以て誓い永く存せしむと雖も、其の子孫は一再ならずして法を犯し、即ち其の国を除く。或いは能く功を立つれば、又た其の爵を与う。豈に累ねて罪悪を犯して其の爵を革めざる者有らんや。今若し因循して久遠なれば、天下の官は多く軍は少なく、民は其の俸を供して、必ず困窮を致し、邦本虧けん。深く慮らざるべからず」と。〔馮述評〕議論は関係甚だ大なり。
現代語訳
李賢はかつて、軍官が増える一方で減らないことについて進言した。「天地のあいだ、万物は増えれば必ず減るものです。人がただ生まれて死なないなら、置く場所がなくなります。昔から軍功のある者は、金書鉄券で子孫まで永く禄を保つと誓われても、その子孫は一度ならず二度、法を犯して領地を取り上げられました。また功を立てれば、改めて爵位を与えられました。罪悪を重ねながら爵位を改められない者などいたでしょうか。いまこのまま旧例を続ければ、役人ばかり多く兵が少なくなり、民がその俸禄を支えて必ず困窮し、国の土台が傾きます。深く考えねばなりません」。〔馮夢龍の評〕この議論は国家に関わることがきわめて大きい。
解説
この章句が説くこと
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