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智囊 / 見大・賈彪

賈彪與荀爽齊名,舉孝廉為新息長。小民因貧,多不養子,彪嚴為其制,與殺人同罪。城南有盜劫害人者,北有婦人殺子者。彪出案發,而掾吏欲引南。彪怒曰:「賊寇害人,此則常理;母子相殘,逆天違道。」遂驅車北行,案驗其罪,城南賊聞之,亦面縛自首。數年間養子數千,僉曰:「賈父所長。」生男名曰「賈男」,生女名曰「賈女」。〔馮述評〕手段已能辦賊,直欲以奇致之。

新字:賈彪与荀爽斉名,舉孝廉為新息長。小民因貧,多不養子,彪厳為其制,与殺人同罪。城南有盗劫害人者,北有婦人殺子者。彪出案発,而掾吏欲引南。彪怒曰:「賊寇害人,此則常理;母子相残,逆天違道。」遂駆車北行,案験其罪,城南賊聞之,亦面縛自首。数年間養子数千,僉曰:「賈父所長。」生男名曰「賈男」,生女名曰「賈女」。〔馮述評〕手段已能辦賊,直欲以奇致之。

書き下し

賈彪は荀爽と名を斉しくし、孝廉に挙げられて新息の長となる。小民、貧に因りて、多く子を養わず。彪は厳しく其の制を為し、殺人と罪を同じくす。城南に盗の劫して人を害する者有り、北に婦人の子を殺す者有り。彪出でて案発するに、掾吏は南に引かんと欲す。彪怒りて曰く、「賊寇の人を害するは、此れ則ち常理なり。母子の相い残うは、天に逆い道に違う」と。遂に車を駆りて北に行き、其の罪を案験す。城南の賊は之を聞き、亦た面縛して自首す。数年の間に子を養うこと数千、僉な曰く、「賈父の長ずる所なり」と。男を生まば名づけて「賈男」と曰い、女を生まば「賈女」と曰う。〔馮述評〕手段已に能く賊を辦ず。直だ奇を以て之を致さんと欲す。

現代語訳

賈彪は荀爽と並んで名声があり、孝廉に推挙されて新息の長官になりました。当地の庶民は貧しさのために、子を育てないことが多くありました。賈彪は厳しく禁令を作り、子殺しを殺人と同じ罪としました。城の南で強盗が人を傷つける事件があり、城の北で女が自分の子を殺す事件がありました。賈彪が出て取り調べを始めると、属吏は南の事件に向かおうとしました。賈彪は怒って言いました。「盗賊が人を害するのは、世の常のことだ。母が子を殺すのは、天理に背き道に違う。」そして車を走らせて北に向かい、その罪を取り調べました。城南の賊はこれを聞くと、自分から縛られて自首しました。数年のうちに、数千人の子が育てられ、人々は皆言いました。「賈の父上が育てた子だ。」男の子が生まれると「賈男」と名づけ、女の子なら「賈女」と名づけました。〔馮夢龍の評〕その手腕は盗賊を取り締まるにも十分であるのに、あえて意表を突くやり方で盗賊を従わせようとしたのです。

解説

優先順位の置き方で、人々の心を動かした地方官の話です。賈彪は、強盗事件より先に子殺しの事件を調べるという、一見すると逆に見える選択をしました。しかし、それによって根本的な倫理を守る姿勢を示すと、城南の賊まで自首してきました。馮夢龍は、盗賊を捕える力があるのに、あえて奇を以て人心を動かしたと評します。現代の管理職も、目前の緊急課題に飛びつくだけでなく、組織の価値観に関わる事柄を優先して扱うことで、メンバーの行動規範を変えることがあります。何を先に扱うかが、リーダーのメッセージになります。

この章句が説くこと

母子相残逆天違道面縛自首優先順位価値観の提示感化

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