武士訓 / 卷五・第3段
はじめといふ名あれば。終るといふの名あり。はじまるといふものを。おこるとなづけてきらふなり。始終一貫して。不變不易なるべし。
新字:はじめといふ名あれば。終るといふの名あり。はじまるといふものを。おこるとなづけてきらふなり。始終一貫して。不変不易なるべし。
書き下し
はじめといふ名あれば。終るといふの名あり。はじまるといふものを。おこるとなづけてきらふなり。始終一貫して。不變不易なるべし。
現代語訳
始めという名があれば、終わりという名がある。始まるというものを、「起こる」と名づけて嫌うのである。始めから終わりまで一貫して、不変不易であるべきである。
解説
始めと終わりの関係を述べる、短い段です。始めがあれば終わりがあり、始まるものを「起こる」と呼んで嫌う、と言います。この「起こり」が何を指すかは、本文の範囲では詳しく説明されていないため、ここでは断定を避けます。結びは、始めから終わりまで一貫して変わらないことを求める言葉です。仕事でも、始めの勢いと終わりの丁寧さに差がある人は、周りから信頼されにくいものです。着手から納品、引き継ぎまで同じ水準を保つことが、周りの安心を生みます。最初と最後で態度が変わっていないか、見直したくなる段です。
この章句が説くこと
始終一貫不変不易始まり終わり持続武士訓
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