論語 / 顔淵篇
子張問「政」。子曰:「居之無倦,行之以忠。」
書き下し
子張、政を問う。子曰く、「之に居りて倦むこと無く、之を行うに忠を以てす。」
現代語訳
子張が政治について尋ねた。先生はおっしゃった。「その地位にあって飽きることがなく、務めを行うのに真心をもってすることだ。」
解説
政治の要諦を、二つだけに絞っている。飽きないことと、真心をもってすること。制度でも戦略でもない。地位に居続けることの難しさが、まず挙げられている点が実際的だ。就任直後は誰でも熱心である。問題は三年目、五年目で、同じ業務を同じ熱量で扱えるかどうか。倦むというのは、能力の低下ではなく関心の摩耗である。摩耗した人が同じ椅子に座り続けると、組織は静かに停滞する。行之以忠は、その対策でもある。真心をもって行うとは、一件ごとに向き合うということで、惰性の反対語になっている。長く同じ役職にある人ほど、この二つは点検の項目になる。まだ飽きていないか。一件ごとに向き合えているか。どちらも本人にしか答えられない。
この章句が説くこと
倦怠誠実さ職責持続忠コミットメント
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