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文子 / 精誠

老子曰:言有宗,事有本,失其宗本,伎能雖多,不如寡言。害眾著倕而使斷其指,以期大巧之不可為也,故匠人智為,不以能以時,閉不知閉也,故必杜而後開。

新字:老子曰:言有宗,事有本,失其宗本,伎能雖多,不如寡言。害衆著倕而使断其指,以期大巧之不可為也,故匠人智為,不以能以時,閉不知閉也,故必杜而後開。

書き下し

老子曰く、言に宗有り、事に本有り。其の宗本を失えば、伎能多しと雖も、言を寡くするに如かず。害衆は倕を著して其の指を断たしめ、以て大巧の為す可からざるを期するなり。故に匠人の智為、能を以てせず時を以てす。閉ずるに閉ずるを知らざるなり。故に必ず杜ぎて而る後に開く。

現代語訳

老子は言った。言葉にはよるべき宗があり、事にはよるべき本がある。その宗や本を失えば、技能が多くても、口数を減らすに及ばない。(以下の「害衆」の句は本文が崩れており、倕=名工の指を断たせた故事を引いて、大きな巧みは人為ではできないことを示すものと推定する。)だから匠人の工夫は、才能ではなく時機によって行う。閉じることを閉じたと意識せず、必ず塞いだうえで開く。

解説

言葉の宗、仕事の本。この二つを失えば、技能がどれだけ多くても、黙っているほうがましだ、という断言から始まる短い段です。技を磨く人ほど陥りがちな、手段が目的を越える状態を戒める読みができます。説明資料が精緻でも、何のためかが抜けていれば伝わりません。後半は名工倕の故事を引くようですが、「害衆」の句は本文が崩れており、意味が取れません。解説としては、確かな部分である冒頭の二句、宗本を失えば言を寡くするに如かず、を取り上げておきます。判断に迷ったら、まず本を確かめることです。

この章句が説くこと

其の宗本を失えば言を寡くするに如かず本質寡言時

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