武訓 / 上・第7段
兵錄にいはく、士をしらぶる法に曰、用ふべからざる者五あり。一には、市中に居て、あそびたはふれて、ゆるやかにそだちたる者。二には、花鎗花刀とて、やり太刀をつかふに、花やかにうつくしきを專にして、敵にかつことを專にせざる藝は用なし。三には、年四十をこえて、ちからよわき人。四には、好んで大言をなして、僞をいひ、あだこと多くいふ人は、實なるはたらきなし。五には、面白く膽よわき人は、つよきはたらきなりがたし。
新字:兵録にいはく、士をしらぶる法に曰、用ふべからざる者五あり。一には、市中に居て、あそびたはふれて、ゆるやかにそだちたる者。二には、花鎗花刀とて、やり太刀をつかふに、花やかにうつくしきを専にして、敵にかつことを専にせざる芸は用なし。三には、年四十をこえて、ちからよわき人。四には、好んで大言をなして、偽をいひ、あだこと多くいふ人は、実なるはたらきなし。五には、面白く胆よわき人は、つよきはたらきなりがたし。
書き下し
兵錄にいはく、士をしらぶる法に曰、用ふべからざる者五あり。一には、市中に居て、あそびたはふれて、ゆるやかにそだちたる者。二には、花鎗花刀とて、やり太刀をつかふに、花やかにうつくしきを專にして、敵にかつことを專にせざる藝は用なし。三には、年四十をこえて、ちからよわき人。四には、好んで大言をなして、僞をいひ、あだこと多くいふ人は、實なるはたらきなし。五には、面白く膽よわき人は、つよきはたらきなりがたし。
現代語訳
兵録に言います。士を試し調べる法に、用いてはならない者が五つあります。一つには、市中に住み、遊び戯れてゆるやかに育った者。二つには、花鎗花刀といって、鎗や太刀を使うのに華やかで美しいことを専らにし、敵に勝つことを専らにしない芸は用がありません。三つには、年が四十を越えて、力の弱い人。四つには、好んで大言を吐き、偽りを言い、むだ事を多く言う人は、実のあるはたらきがありません。五つには、見かけは面白くても胆の弱い人は、強いはたらきをすることができません。
解説
この章句が説くこと
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