導師導古典を学びたいすべての人に 法人向けワークシート法人向けワークシート

武家小学 / 語るべきこと慎むこと

一凡士の恒に語るべきは。義不義の論古戰場の物語。古今の勇士義士の批判。時代武義の盛衰抔を平日議論して。今日の我行の非を戒べし。さもなく他人の非を嘲り。或は時の政事を謗り或は遊興の樂を語。又は男女の色を言時は。其心かならず流蕩して。行も詞につれて自然夫に溺れ陷るものなり。人の心は素より是等の事を好ものなれば。士はかくのごとくの無禮の詞ゆめ〱語べからず。

新字:一凡士の恒に語るべきは。義不義の論古戦場の物語。古今の勇士義士の批判。時代武義の盛衰抔を平日議論して。今日の我行の非を戒べし。さもなく他人の非を嘲り。或は時の政事を謗り或は遊興の楽を語。又は男女の色を言時は。其心かならず流蕩して。行も詞につれて自然夫に溺れ陥るものなり。人の心は素より是等の事を好ものなれば。士はかくのごとくの無礼の詞ゆめ〱語べからず。

書き下し

一凡士の恒に語るべきは。義不義の論古戰場の物語。古今の勇士義士の批判。時代武義の盛衰抔を平日議論して。今日の我行の非を戒べし。さもなく他人の非を嘲り。或は時の政事を謗り或は遊興の樂を語。又は男女の色を言時は。其心かならず流蕩して。行も詞につれて自然夫に溺れ陷るものなり。人の心は素より是等の事を好ものなれば。士はかくのごとくの無禮の詞ゆめ〱語べからず。

現代語訳

総じて武士が常に語るべきことは、義と不義の論、古戦場の物語、古今の勇士や義士の批評、時代による武義の盛衰などを、平生に議論して、今日の自分の行いの非を戒めることです。そうではなく、他人の非をあざけり、あるいは時の政治をそしり、あるいは遊興の楽しみを語り、または男女の色事を口にする時は、その心は必ず浮ついてさまよい、行いも言葉につれて自然とそれに溺れ陥るものです。人の心はもともとこうしたことを好むものですから、武士はこのような無礼な言葉を、決して語ってはなりません。

解説

武士が日頃語るべきことは、義と不義の論、古戦場の話、古今の勇士義士の評価、武義の盛衰であり、それによって自分の今日の行いを戒めよ、と説きます。反対に、他人の悪口、政治批判、遊興や色事の話は心を浮つかせ、行いまで溺れさせるので慎めと言います。語る内容が人の心を形づくるという見方です。上に立つ者が愚痴や噂話ではなく、仕事の意義や先人の知恵、自らの反省を話題にすれば、チームの志は育ちます。日頃の話題を意識的に選ぶことが求められます。

この章句が説くこと

義不義古戦場批判雑談政事の誹謗慎み

関連する章句

『人生の方程式』の表紙

人生を、一行の式にしてみた。

志×積×時×憤÷(1+執)+命。古典から導いた式『人生の方程式』と、二十四の悩みに古典が答える『人生の教科書』(PDF)、師導の全機能1か月がセットで700円です。

本の中身を見る
本2冊(人生の方程式・人生の教科書)+師導1か月=700円本を見る