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武家家訓集 / 北条早雲廿一箇条第17条

一よき友をもとめべきは、手習學文の友也、惡友をのぞくべきは、恭將基笛尺八の友也、是はしらずとも恥にはならず、習てもあしき事にはならず、但いたづらに光陰を送らむよりはと也、人の善惡みな友によるといふこと也、三人行時、かならずわが師あり、其善者を撰て是にしたがふ、其よからざる者をば是をあらたむべし、

新字:一よき友をもとめべきは、手習学文の友也、悪友をのぞくべきは、恭将基笛尺八の友也、是はしらずとも恥にはならず、習てもあしき事にはならず、但いたづらに光陰を送らむよりはと也、人の善悪みな友によるといふこと也、三人行時、かならずわが師あり、其善者を撰て是にしたがふ、其よからざる者をば是をあらたむべし、

書き下し

一よき友をもとめべきは、手習學文の友也、惡友をのぞくべきは、恭將基笛尺八の友也、是はしらずとも恥にはならず、習てもあしき事にはならず、但いたづらに光陰を送らむよりはと也、人の善惡みな友によるといふこと也、三人行時、かならずわが師あり、其善者を撰て是にしたがふ、其よからざる者をば是をあらたむべし、

現代語訳

よい友を求めるべきなのは、書を習い学問をする友である。避けるべき悪友は、碁・将棋・笛・尺八の友である。これらは知らなくても恥にはならず、習っても悪いことにはならない。ただ、むなしく時を過ごすよりは、というだけのことである。人の善し悪しはみな友によるということである。三人で行けば、必ずそこに自分の師がいる。その善い者を選んでこれに従い、よくない者についてはそれを改める材料とせよ。

解説

友の選び方を述べた条です。学問の友を求め、碁・将棋・笛・尺八の友は避けよと言いますが、それらは知らなくても恥でなく習っても悪くない、ただ時を空しく送るよりはましな道を選べ、という言い方が穏やかです。後半は『論語』の「三人行えば必ず我が師あり」に通じる句で、善い者に従い、よくない者は自分を改める材料にせよと続きます。環境が人をつくるという考えは、現代では付き合う同僚や社外の人脈、学ぶ集団の選択にあたります。誰と時間を過ごすかを意識的に選ぶことは、経営者や管理職の成長に直結します。

この章句が説くこと

友の選び方環境学び他山の石三人行武家家訓集

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