驢鞍橋 / 卷上
一日示して曰く、何の變もなくとも、道者の邊を離れぬか能き也。覺えず其人の機移るべしと也。
新字:一日示して曰く、何の変もなくとも、道者の辺を離れぬか能き也。覚えず其人の機移るべしと也。
書き下し
一日示して曰く、何の変もなくとも、道者の辺を離れぬか能き也。覚えず其人の機移るべしと也。
現代語訳
ある日示して言われた。何の変わったことがなくても、道を行く人のそばを離れないのがよい。知らず知らずのうちに、その人の気迫が移ってくるだろう、と。
解説
特別な教えを受けなくても、道を歩む人のそばにいるだけで、その気迫は自然と移ってくる、と正三は言う。第百五条とも響き合う短い条である。良い習慣を持つ人、真剣に仕事に取り組む人の近くにいることの価値は、言葉で何かを教わる以上に大きい。どんな人と時間を共にするかが、自分の在り方を形づくる。職場や付き合う相手を選ぶ意味を、改めて考えさせる言葉である。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
感化道者環境気迫付き合い学び
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