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武家家訓集 / 北条早雲廿一箇条第12条

一少の隙あらば、物の本をば文字のある物を懷に入、常に人目を忍びみべし、寢てもさめても手馴ざれば、文字忘るゝなり、書こと又同事、

新字:一少の隙あらば、物の本をば文字のある物を懐に入、常に人目を忍びみべし、寝てもさめても手馴ざれば、文字忘るゝなり、書こと又同事、

書き下し

一少の隙あらば、物の本をば文字のある物を懷に入、常に人目を忍びみべし、寢てもさめても手馴ざれば、文字忘るゝなり、書こと又同事、

現代語訳

わずかな暇があれば、書物を、文字のあるものを懐に入れて、常に人目を忍んで見なさい。寝ても覚めても手になじませておかなければ、文字を忘れてしまいます。書くことも同じです。

解説

少しの暇にも本を懐に入れて持ち歩き、人目を忍んででも読めという条です。寝ても覚めても手になじませなければ文字を忘れる、書くことも同じ、と続きます。読書は特別な時間を取って行うのではなく、隙間の時間に日常的に続けるもの、という考え方です。「人目を忍び」は、読書が主君への奉公の合間に行うものであり、見せびらかすものではないことを示すとも読めます。現代でも、忙しい経営者や管理職ほど、移動や待ち時間の数分を学びに回せるかが差になります。習慣として手に触れ続けることが、知識を保つ唯一の方法だという指摘です。

この章句が説くこと

読書学び習慣隙間時間継続武家家訓集

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