武家家訓集 / 朝倉敏景十七箇条結びの訓
右之條々能々服膺し、晝夜相勤めて、永く子孫に貽厥せらるべく候、諸事內方を謹厚沙汰し候へば、他國の惡黨は邪魔せぬものなり云々、
新字:右之条々能々服膺し、昼夜相勤めて、永く子孫に貽厥せらるべく候、諸事内方を謹厚沙汰し候へば、他国の悪党は邪魔せぬものなり云々、
書き下し
右の條々、能く能く服膺し、晝夜相勤めて、永く子孫に貽厥せらるべく候。諸事内方を謹厚に沙汰し候へば、他國の惡黨は邪魔せぬものなり云々、
現代語訳
以上の各条をよくよく心に刻んで守り、昼夜つとめて、永く子孫に遺し伝えなさい。諸事、内向き(家の内のこと)を慎み深く手厚く取り計らえば、他国の悪党は邪魔をしないものである、云々。
解説
結びの訓は、十七条を「服膺」、つまり胸にとどめて守り、昼夜つとめて子孫に遺すよう求めます。続けて、諸事の内方、すなわち家の内のことを慎み厚く処理しておけば、他国の悪党は邪魔をしないものだと述べます。外敵への備えより先に、内側を固めよという論の運びです。成立や制定者については疑う説もありますが、この結びは、条々の全体を貫く考え方を短くまとめています。現代の経営でも、外部の競合や環境変化に対応する前に、社内の規律、情報共有、人間関係の風通しを整えることが、結局いちばん強い守りになります。家訓を後継者へ伝える意味も、ここにあります。
この章句が説くこと
内部統制家訓の継承服膺足元固め後継者武家家訓集
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