導師導古典を学びたいすべての人に 法人向けワークシート法人向けワークシート

武家家訓集 / 朝倉敏景十七箇条第十四条

一年中に三箇度計、器用正直ならん者に申付、國をめぐらせ、四民諸口謌を開、其沙汰可被致候、少々形を引替て、自身巡檢も可然事、

新字:一年中に三箇度計、器用正直ならん者に申付、国をめぐらせ、四民諸口謌を開、其沙汰可被致候、少々形を引替て、自身巡検も可然事、

書き下し

一、年中に三箇度ばかり、器用正直ならん者に申し付け、國をめぐらせ、四民の口謌を聞き、其の沙汰致さるべく候。少々形を引き替へて、自身巡檢も然るべき事、

現代語訳

年に三度ほど、器量があり正直な者に命じて国をめぐらせ、四民(士農工商)の口にのぼる歌、すなわち世間の声を聞かせて、その報告をさせること。少々姿を変えて、自分自身で巡検するのもよい。

解説

第十四条は、年に三度ほど、器用で正直な者を国中にまわらせ、四民の口にのぼる歌、つまり世間の声を聞いて報告させよと定めます。さらに、主君が姿を少し変えて自ら巡検してもよいと付け加えます。ここでの要は、使者の「器用」に加えて「正直」を求めている点で、報告が上に都合のよい内容に曲がることを防ぐ条件です。現場の声は、組織の階層を上るうちに薄まり、変形するものです。現代の経営者や管理職にとって、現場巡回や顧客・従業員への直接のヒアリングを定期にし、できれば自分の目でも確かめる、という形に重なります。第三条の目付と合わせて読むと、情報経路を複線にする工夫が見えてきます。

この章句が説くこと

現場主義巡検傾聴報告の正確さ民の声武家家訓集

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る