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弁名 / 陰陽五行

二五事。一曰貌。二曰言。三曰視。四曰聽。五曰思。貌曰恭。言曰從。視曰明。聽曰聰。思曰睿。恭作肅。從作又。明作哲。聰作謀。睿作聖。曰休徵。曰肅時雨若。曰又時暘若。曰哲時燠若。曰謀時寒若。曰聖時風若。曰咎徵。曰狂恒雨若。曰僭恒暘若。曰豫恒燠若。曰急恒寒若。曰蒙恒風若。傳其學者。遂以五行合諸五事庶徵。以爲人君之德感天之事也。

新字:二五事。一曰貌。二曰言。三曰視。四曰聴。五曰思。貌曰恭。言曰従。視曰明。聴曰聰。思曰睿。恭作粛。従作又。明作哲。聰作謀。睿作聖。曰休徴。曰粛時雨若。曰又時暘若。曰哲時燠若。曰謀時寒若。曰聖時風若。曰咎徴。曰狂恒雨若。曰僭恒暘若。曰予恒燠若。曰急恒寒若。曰蒙恒風若。伝其学者。遂以五行合諸五事庶徴。以為人君之徳感天之事也。

書き下し

二に五事。一に曰く貌、二に曰く言、三に曰く視、四に曰く聴、五に曰く思。貌は恭と曰ひ、言は従と曰ひ、視は明と曰ひ、聴は聡と曰ひ、思は睿と曰ふ。恭は粛を作し、従は乂を作し、明は哲を作し、聡は謀を作し、睿は聖を作す。曰く休徴、曰く粛なれば時雨若ひ、曰く乂なれば時暘若ひ、曰く哲なれば時燠若ひ、曰く謀なれば時寒若ひ、曰く聖なれば時風若ふ。曰く咎徴、曰く狂なれば恒雨若ひ、曰く僭なれば恒暘若ひ、曰く豫なれば恒燠若ひ、曰く急なれば恒寒若ひ、曰く蒙なれば恒風若ふ。其の学を伝ふる者、遂に五行を以て諸を五事庶徴に合はせ、以て人君の徳天を感ずるの事と為すなり。

現代語訳

「第二に五事。一に容貌、二に言葉、三に見ること、四に聞くこと、五に思うこと。容貌はうやうやしく、言葉は道理に従い、見ることは明らかに、聞くことはさとく、思うことは深く通じる。うやうやしさは厳粛を生み、従うことは治まりを生み、明らかさは知恵を生み、さとさははかりごとを生み、深く通じることは聖を生む。よい兆しとしては、厳粛であれば雨が時に従って降り、治まっていれば晴れが時に従い、知恵があれば暖かさが時に従い、はかりごとがあれば寒さが時に従い、聖であれば風が時に従う。悪い兆しとしては、狂っていれば長雨が続き、僭越であれば日照りが続き、怠っていれば暑さが続き、性急であれば寒さが続き、道理に暗ければ風が吹き続く。」その学を伝えた者たちは、ついに五行を五事や庶徴(さまざまな兆し)に組み合わせて、君主の徳が天を感応させる事柄とした。

解説

洪範は五行に続いて、君主の容貌・言葉・視・聴・思という五つの振る舞いと、それに応じて天候に現れる吉凶の兆しを説く。徂徠は経文をそのまま引いたうえで、洪範の学を伝えた者たちが五行を五事や天候の兆しと結びつけ、君主の徳が天を動かすという天人感応の説に仕立てたことを指摘する。もとは別々の項目だったものが、五という数の一致で結び合わされていく過程である。数がそろうことを根拠に無関係なものを結びつける理論は、今日のビジネス論にもしばしば見られる。

この章句が説くこと

五行五事洪範君主天徳

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