弁名 / 天命帝鬼神
帝亦天也。漢儒謂天神之尊者。是古來相傳之說也。宋儒曰。天以理言之。帝以主宰言之。其意以理爲主宰。則帝天何別。亦難其解已。蓋上古伏義神農黃帝顓頊帝嚳。其所制作。畋漁農桑衣服宮室車馬舟楫書契之道。亘萬古不墜。民日用之。視以爲人道之常。而不復知其所由始日月所照。霜露所墜。蠻貊夷狄之邦。視傚流傳。莫不被其德雖萬世之後。人類未滅。莫之能廢者。
新字:帝亦天也。漢儒謂天神之尊者。是古来相伝之説也。宋儒曰。天以理言之。帝以主宰言之。其意以理為主宰。則帝天何別。亦難其解已。蓋上古伏義神農黄帝顓頊帝嚳。其所制作。畋漁農桑衣服宮室車馬舟楫書契之道。亘万古不墜。民日用之。視以為人道之常。而不復知其所由始日月所照。霜露所墜。蠻貊夷狄之邦。視傚流伝。莫不被其徳雖万世之後。人類未滅。莫之能廃者。
書き下し
帝も亦た天なり。漢儒は天神の尊き者と謂ふ。是れ古来相伝の説なり。宋儒曰く、「天は理を以て之を言ひ、帝は主宰を以て之を言ふ」と。其の意は理を以て主宰と為す。則ち帝と天と何ぞ別たん。亦た其の解に難むのみ。蓋し上古の伏羲・神農・黄帝・顓頊・帝嚳、其の制作する所の畋漁・農桑・衣服・宮室・車馬・舟楫・書契の道は、万古に亘りて墜ちず。民日に之を用ひ、視て以て人道の常と為して、復た其の由りて始まる所を知らず。日月の照らす所、霜露の墜つる所、蛮貊夷狄の邦も、視傚ひ流伝して、其の徳を被らざる莫し。万世の後と雖も、人類未だ滅びずんば、之を能く廃する者莫し。
現代語訳
「帝」もまた天である。漢儒は天神のうち尊いものだと言った。これは昔から伝わる説である。宋儒は「天は理として言い、帝は主宰として言う」と言う。その意図は理を主宰とすることにあるが、そうなると帝と天をどう区別するのか。やはり解釈に窮しているのである。思うに上古の伏羲・神農・黄帝・顓頊・帝嚳が作った、狩猟漁労・農業養蚕・衣服・家屋・車馬・舟・文字の道は、万古にわたって廃れることがない。民は毎日それを用い、人の道の当たり前のこととみなして、もはやそれがどこから始まったのかを知らない。日月の照らすところ、霜露の降りるところ、異民族の国々までも、見習い伝えて、その徳を受けないものはない。万世の後であっても、人類が滅びない限り、それを廃することのできる者はいない。
解説
この章句が説くこと
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