晏子春秋 / 外篇上・景公使祝史禳彗星晏子諫
齊有彗墾,景公使祝禳之。晏子諫曰:「無益也,祇取誣焉。天道不謟,不貳其命,若之何禳之也?且天之有彗,以除穢也。君無穢德,又何禳焉?若德之穢,禳之何損?詩云:『維此文王,小心翼翼,昭事上帝,聿懷多福,厥德不回,以受方國。』君無違德,方國將至,何患於彗?詩曰:『我無所監,夏後及商,用亂之故,民卒流亡。』若德回亂,民將流亡,祝史之為,無能補也。」公說,乃止。
新字:斉有彗墾,景公使祝禳之。晏子諫曰:「無益也,祇取誣焉。天道不謟,不貳其命,若之何禳之也?且天之有彗,以除穢也。君無穢徳,又何禳焉?若徳之穢,禳之何損?詩云:『維此文王,小心翼翼,昭事上帝,聿懐多福,厥徳不回,以受方国。』君無違徳,方国将至,何患於彗?詩曰:『我無所監,夏後及商,用乱之故,民卒流亡。』若徳回乱,民将流亡,祝史之為,無能補也。」公説,乃止。
書き下し
斉に彗孛有り。景公祝をして之を禳わしむ。晏子諫めて曰く、「益無きなり。祇だ誣を取るのみ。天道は謟わず、其の命を貳にせず。之を禳うこと若何せん。且つ天の彗有るは、以て穢を除くなり。君に穢徳無くんば、又何ぞ禳わん。若し徳の穢れたらば、之を禳うも何の損ぜん。詩に云う、『維れ此の文王、小心翼翼たり。昭らかに上帝に事え、聿に多福を懐う。厥の徳回ならず、以て方国を受く』と。君に違徳無くんば、方国将に至らんとす。何ぞ彗を患えん。詩に曰く、『我に監みる所無し、夏後及び商。乱を用うるの故に、民卒に流亡す』と。若し徳回乱せば、民将に流亡せんとす。祝史の為すこと、補うこと能う無きなり」と。公説び、乃ち止む。
現代語訳
斉に彗星が現れました。景公は祝官にこれを祓わせようとしました。晏子は諫めて言いました。「益がありません。ただ偽りを取るだけです。天の道は疑うべきものではなく、その命を二つにしません。祓ってどうなるものでしょう。そもそも天に彗星があるのは、穢れを除くためです。君に穢れた徳がなければ、何を祓うのでしょう。もし徳が穢れているなら、祓っても何の損にもなりません。詩にこうあります。『この文王は、慎み深く謹んで、明らかに上帝に仕え、多くの福を思った。その徳は曲がらず、そうして諸国を受けた』。君に徳に背くことがなければ、諸国はやがて従ってきます。彗星など何を憂えましょう。また詩にこうあります。『私には見習うものがない、夏の後と殷。乱を用いたために、民はついに流れ亡んだ』。もし徳が曲がり乱れるなら、民は流れ亡びます。祝官のすることは、これを補うことはできません」。公は喜び、祓うのをやめました。
解説
この章句が説くこと
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