養生訓 / 巻第八・養老
一朝夕の飯、常の如く食して、其上に又餻餌麪類など、わかき時の如く多くくらふべからず、やぶられやすし。只朝夕二時の食、味よくして進むべし。晝間夜中不時の食このむべからず、やぶられやすし。殊に藥をのむ時、不時に食すべからず。
新字:一朝夕の飯、常の如く食して、其上に又餻餌麪類など、わかき時の如く多くくらふべからず、やぶられやすし。只朝夕二時の食、味よくして進むべし。昼間夜中不時の食このむべからず、やぶられやすし。殊に薬をのむ時、不時に食すべからず。
書き下し
一朝夕の飯、常の如く食して、其上に又餻餌麪類など、わかき時の如く多くくらふべからず、やぶられやすし。只朝夕二時の食、味よくして進むべし。昼間夜中不時の食このむべからず、やぶられやすし。殊に薬をのむ時、不時に食すべからず。
現代語訳
朝夕の飯をふだんどおり食べて、その上にまた餅や団子や麺類などを、若いときのように多く食べてはいけません。こわされやすいのです。ただ朝夕二度の食事を、味よくして進めるべきです。昼間や夜中の時ならぬ食事を好んではいけません。こわされやすいのです。とくに薬を飲むときは、時ならぬ時に食べてはいけません。
解説
老人の間食を戒めた短い条です。朝夕の食事の上に餅や麺類を重ねるのは若い頃の習慣であって、老いては胃腸をこわすもとだとし、朝夕の食事をおいしく整えて、それ以外の時ならぬ食事を控えよと述べています。当時は朝夕二食が基本だったことがうかがえます。決まった時に決まった量を食べ、だらだらと間食しないという習慣は、胃腸を休ませる面からも、今の高齢者の食生活で勧められる考え方とよく重なるものです。
この章句が説くこと
間食食事老人習慣節制
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