養生訓 / 巻第八・養老
一老いては氣すくなし。氣をへらす事を忌むべし。第一、いかるべからず。うれひ、かなしみ、泣き、なげくべからず。喪葬の事にあづからしむべからず。死を弔ふべからず。思ひを過すべからず。尤多言を忌む。口早く物云ふべからず、高く物いひ、高くわらひ、高くうたふべからず。道を遠く行くべからず、道をはやく行くべからず、重き物をあぐべからず。是皆氣をへらさずして、氣ををしむなり。
新字:一老いては気すくなし。気をへらす事を忌むべし。第一、いかるべからず。うれひ、かなしみ、泣き、なげくべからず。喪葬の事にあづからしむべからず。死を弔ふべからず。思ひを過すべからず。尤多言を忌む。口早く物云ふべからず、高く物いひ、高くわらひ、高くうたふべからず。道を遠く行くべからず、道をはやく行くべからず、重き物をあぐべからず。是皆気をへらさずして、気ををしむなり。
書き下し
一老いては気すくなし。気をへらす事を忌むべし。第一、いかるべからず。うれひ、かなしみ、泣き、なげくべからず。喪葬の事にあづからしむべからず。死を弔ふべからず。思ひを過すべからず。尤多言を忌む。口早く物云ふべからず、高く物いひ、高くわらひ、高くうたふべからず。道を遠く行くべからず、道をはやく行くべからず、重き物をあぐべからず。是皆気をへらさずして、気ををしむなり。
現代語訳
老いては気が少なくなります。気を減らすことを忌むべきです。第一に、怒ってはいけません。憂い、悲しみ、泣き、嘆いてはいけません。葬式のことに関わらせてはいけません。死者を弔ってはいけません。思い過ごしてはいけません。とくに多言を忌みます。早口で物を言ってはならず、高い声で物を言い、高く笑い、高く歌ってはいけません。遠い道を行ってはならず、道を早く歩いてはならず、重い物を持ち上げてはいけません。これはみな気を減らさずに、気を惜しむことです。
解説
この章句が説くこと
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