酔古堂剣掃 / 集法・喜びに乘じて輕諾すべからず
不可乘喜而輕諾,不可因醉而生嗔;不可乘快而多事,不可因倦而鮮終。
新字:不可乗喜而軽諾,不可因酔而生嗔;不可乗快而多事,不可因倦而鮮終。
書き下し
喜びに乘じて輕々しく諾すべからず、醉ひに因りて嗔りを生ずべからず。快に乘じて事を多くすべからず、倦むに因りて終はりを鮮くすべからず。
現代語訳
うれしさにまかせて軽々しく引き受けてはいけません。酔いにまかせて怒りを起こしてはいけません。気分のよさにまかせて余計なことに手を出してはいけません。疲れにまかせて物事を最後までやり遂げずに終わらせてはいけません。
解説
気分の波に判断を任せてはならないと、四つの場面で戒めた一則で、菜根譚にもほぼ同じ句があります。喜び、酔い、快、倦みという、一時の感情や体の状態が、人の判断を狂わせます。うれしいと安請け合いをし、酔うと怒りっぽくなり、調子がよいと手を広げすぎ、疲れると投げ出してしまいます。鮮終は、終わりを全うすることが少ないという意味です。気分が高ぶっているときや沈んでいるときは、大事な約束や決断を一晩置いてからにする。それだけで防げる失敗は少なくありません。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
節制慎重修身感情約束
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