養生訓 / 巻第一・総論上
おこたりてねぶりを好めば、くせになりて睡多くしてこらへがたし。ねぶりのこらへがたき事も、また飮食色慾に同じ。初は强くこらへざれば防ぎがたし。つとめて睡をすくなくし、ならひて慣れぬれば、おのづから睡すくなし。ならひて睡をすくなくすべし。言語をつゝしみて、無用の言をはぶき、言をすくなくすべし。多く言語すれば、必ず氣へりて、又氣のぼる。甚だ元氣をそこなふ。言語をつゝしむも、亦德をやしなひ、身をやしなふ道なり。
新字:おこたりてねぶりを好めば、くせになりて睡多くしてこらへがたし。ねぶりのこらへがたき事も、また飲食色慾に同じ。初は強くこらへざれば防ぎがたし。つとめて睡をすくなくし、ならひて慣れぬれば、おのづから睡すくなし。ならひて睡をすくなくすべし。言語をつゝしみて、無用の言をはぶき、言をすくなくすべし。多く言語すれば、必ず気へりて、又気のぼる。甚だ元気をそこなふ。言語をつゝしむも、亦徳をやしなひ、身をやしなふ道なり。
書き下し
おこたりてねぶりを好めば、くせになりて睡多くしてこらへがたし。ねぶりのこらへがたき事も、また飲食色慾に同じ。初は強くこらへざれば防ぎがたし。つとめて睡をすくなくし、ならひて慣れぬれば、おのづから睡すくなし。ならひて睡をすくなくすべし。言語をつつしみて、無用の言をはぶき、言をすくなくすべし。多く言語すれば、必ず気へりて、又気のぼる。甚だ元気をそこなふ。言語をつつしむも、亦徳をやしなひ、身をやしなふ道なり。
現代語訳
怠けて眠りを好めば、癖になって眠りが多くなり、こらえがたくなります。眠りのこらえがたいことも、また飲食や色欲と同じです。はじめは強くこらえなければ防げません。努めて眠りを少なくし、習って慣れてしまえば、おのずから眠りは少なくなります。習って眠りを少なくすべきです。言葉を慎んで、無用の言葉をはぶき、言葉を少なくすべきです。多く話せば、必ず気が減って、また気がのぼります。はなはだ元気を損ないます。言葉を慎むのもまた、徳を養い身を養う道です。
解説
この章句が説くこと
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