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大和俗訓 / 巻之四・心術下

一世は海なり、身は船なり、志は機なり。機を惡しくとれば行くべき方に行かず。風波にあへば船くつがへるが如し。志のもちやう肝要なり。惡しく志をもてば、身をくつがへす。機のとりやう惡しくして、船をくつがへすが如し。

新字:一世は海なり、身は船なり、志は機なり。機を悪しくとれば行くべき方に行かず。風波にあへば船くつがへるが如し。志のもちやう肝要なり。悪しく志をもてば、身をくつがへす。機のとりやう悪しくして、船をくつがへすが如し。

書き下し

一世は海なり、身は船なり、志は機なり。機を悪しくとれば行くべき方に行かず。風波にあへば船くつがへるが如し。志のもちやう肝要なり。悪しく志をもてば、身をくつがへす。機のとりやう悪しくして、船をくつがへすが如し。

現代語訳

世は海であり、身は船であり、志は舵です。舵を悪く取れば、行くべき方向に行かず、風波にあえば船がひっくり返るようなものです。志の持ち方が肝要です。悪く志を持てば、身をひっくり返します。舵の取り方が悪くて、船をひっくり返すようなものです。

解説

人生を航海にたとえた短い一条です。世の中は荒れることもある海、自分の身は船、そして進む方向を決めるのが志という舵だというのです。船そのものがどれほど立派でも、舵取りを誤れば目的地に着けないばかりか転覆してしまいます。能力や財産よりも、何を目指して生きるかという志の持ち方が人生を決めるという教えです。進路選びや仕事の方針に迷ったとき、自分の舵がどちらを向いているのかを確かめることの大切さを、簡潔な比喩で思い出させてくれます。

この章句が説くこと

志身世舵人生

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