山鹿語類 / 士道附錄・先生御僕之警戒
家僕禁與他僕相往行。彼必慣。而放僻之心生。竟陷不義。僕隷者以愚爲貴也。世知數生。則害相成。凡禁夜行。夜久不寢。皆有奸曲。故正于其伍。察其顏色辨氣。速戒其機。家僕或得年給。或得賞賜之時。必放飮食。專逸樂。會衆。考此節。令監士不費其財。凡小人者。財豐。則有放僻邪侈。失身害人。故其與奪。尤在愼之。
新字:家僕禁与他僕相往行。彼必慣。而放僻之心生。竟陥不義。僕隷者以愚為貴也。世知数生。則害相成。凡禁夜行。夜久不寝。皆有奸曲。故正于其伍。察其顔色弁気。速戒其機。家僕或得年給。或得賞賜之時。必放飲食。専逸楽。会衆。考此節。令監士不費其財。凡小人者。財豊。則有放僻邪侈。失身害人。故其与奪。尤在慎之。
書き下し
家僕は他僕と相往行するを禁ず。彼必ず慣れて、放僻の心生じ、竟に不義に陥る。僕隷は愚を以て貴しと為すなり。世知数々生ずれば、則ち害相成る。凡そ夜行を禁ず。夜久しく寝ねざるは、皆奸曲有り。故に其の伍に正し、其の顔色弁気を察し、速やかに其の機を戒む。家僕或いは年給を得、或いは賞賜を得るの時は、必ず飲食を放にし、逸楽を専らにし、衆を会す。此の節を考へ、監士をして其の財を費やさざらしむ。凡そ小人は、財豊かなれば、則ち放僻邪侈有りて、身を失ひ人を害す。故に其の与奪は、尤も之を慎むに在り。
現代語訳
家僕が他家の召使いと行き来することを禁じる。彼らは必ずそれに慣れて、気ままでよこしまな心が生じ、ついには不義に陥る。召使いは愚直であることを貴いとする。世間ずれした知恵がたびたび生じると、害が重なっていく。およそ夜歩きを禁じる。夜遅くまで寝ないのには、みな悪だくみがある。だからその組の中で正し、顔色や話しぶりをよく見て、すばやくそのきざしを戒める。家僕は年ごとの給金を得たり褒美をもらったりしたときには、必ず飲み食いにふけり、遊びに夢中になり、人を集める。その時期を考えて、監督役に財を浪費させないようにさせる。およそ小人は財が豊かになると、勝手気ままで邪な贅沢に走り、身を滅ぼし人を害する。だから財を与えたり取り上げたりすることは、とりわけ慎むべきである。
解説
この章句が説くこと
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