朱子家訓 / 見色而起淫心
見色而起淫心,報在妻女; 匿怨而用暗箭,禍延子孫。
書き下し
色を見て淫心を起こせば、報いは妻女に在り。 怨みを匿して暗箭を用うれば、禍は子孫に延ぶ。
現代語訳
美しい姿を見て、みだらな心を起こせば、その報いは自分の妻や娘にまで及びます。 恨みを隠して、陰から卑劣な手段で人を射れば、その災いは子孫にまで広がります。
解説
欲望と恨みに任せた行いが、本人だけでなく家族や子孫にまで報いるという、因果応報の考えを述べた条です。これは善書や民間の道徳書によく見られる表現で、事実の予言というより、自分の行いが身近な人に響くことを重く受け止めさせるための言い方です。「暗箭」は物陰から放つ矢、つまり陰湿なやり方を指します。現代的に読めば、不誠実な振る舞いや陰での中傷は、家族や会社、次の世代の信用まで損なうということです。判断に迷うときは、その行いが自分の大切な人にどう影響するかを想像してみると、踏みとどまれます。
この章句が説くこと
淫心報い暗箭怨み禍子孫
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