朱子家訓 / 宜未雨而綢繆
宜未雨而綢繆,毋臨渴而掘井。 自奉必須儉約,宴客切勿留連。
新字:宜未雨而綢繆,毋臨渇而掘井。 自奉必須倹約,宴客切勿留連。
書き下し
宜しく未だ雨ふらざるに綢繆すべく、渇に臨みて井を掘ること毋かれ。 自ら奉ずること必ず倹約を須い、客を宴するに切に留連すること勿かれ。
現代語訳
まだ雨が降らないうちに屋根や戸の備えを固めておくべきで、喉が渇いてから井戸を掘り始めてはいけません。 自分の暮らしは必ず質素に保ち、客をもてなす宴でも、だらだらと長居させ過ぎてはいけません。
解説
前半の「未雨綢繆」は『詩経』の詩に由来する成語で、雨の前に巣の穴を鳥が補強する様子から、事前の備えを意味します。渇いてから井戸を掘る愚かさは、事が起きてから慌てる姿への戒めです。後半は、日頃の暮らしを倹約にし、接待も長引かせないという節度を説きます。備えと倹約は一つながりで、余裕を日々の節約から生み出しておくから、有事に耐えられるわけです。企業なら資金繰り、人材育成、危機対応の準備に重なります。急ぎでない時期にこそ手を打つ人が、結果として慌てずに済むと読めます。
この章句が説くこと
未雨綢繆臨渇掘井備え倹約自奉宴客
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