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諸葛亮集 / 前出師表・第一段

臣亮言:先帝創業未半而中道崩殂,今天下三分,益州疲敝,此誠危急存亡之秋也。然侍衞之臣不懈於內,忠志之士忘身於外者,蓋追先帝之殊遇,欲報之於陛下也。

新字:臣亮言:先帝創業未半而中道崩殂,今天下三分,益州疲敝,此誠危急存亡之秋也。然侍衛之臣不懈於内,忠志之士忘身於外者,蓋追先帝之殊遇,欲報之於陛下也。

書き下し

臣亮言ふ、先帝、創業いまだ半ばならずして中道にして崩殂し、今、天下三分し、益州は疲弊す。此れ誠に危急存亡の秋なり。然れども侍衞の臣は内に懈らず、忠志の士は身を外に忘るるは、蓋し先帝の殊遇を追ひて、これに陛下に報いんと欲すればなり。

現代語訳

臣、亮が申し上げます。先帝は創業がまだ半ばにも達しないうちに、道の途中で崩御されました。いま天下は三つに分かれ、益州は疲れ衰えています。これはまことに、危急存亡のときです。それでも、お側に仕える臣下が宮中で怠らず、忠義の志ある武人が外で身を忘れて戦っているのは、先帝から受けた格別のお取り立てを思い、それを陛下にお返ししようとしているからです。

解説

出師表の冒頭です。諸葛亮は、劉備が志半ばで世を去り、魏・呉・蜀の三国に天下が分かれ、蜀のある益州が疲弊しているという現状を、まず包み隠さず述べます。そのうえで、臣下たちが懸命に働いているのは先帝の恩に報いたいからだと、若い後主劉禅に伝えます。危機を正直に共有してから、人々の動機を言葉にする順序が印象的です。組織が岐路に立つとき、リーダーが現状を飾らずに示し、メンバーの働く理由を言い当てられるかどうかが、結束の土台になることを教えてくれます。

この章句が説くこと

危急存亡先帝創業天下三分殊遇報恩

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