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初学訓 / 巻之三

一學問する人は、まづ、誠の心を本として、善を好みてつねに勤め行ひ、惡を嫌ひてつとめ去るべし。學問の道、善を行ひ惡を去るをむねとす。學んで書を讀めども、善を好まず行はざれば用なし。わが身の過を改め、惡を去りて善を行ひ、殊に、孝弟を本として、人倫を憐み、其分に應じて、人に施し救ひ、其位に隨ひて、人を敬ふべし。これ愛敬の二は、およそ人にまじはる心法なり。

新字:一学問する人は、まづ、誠の心を本として、善を好みてつねに勤め行ひ、悪を嫌ひてつとめ去るべし。学問の道、善を行ひ悪を去るをむねとす。学んで書を読めども、善を好まず行はざれば用なし。わが身の過を改め、悪を去りて善を行ひ、殊に、孝弟を本として、人倫を憐み、其分に応じて、人に施し救ひ、其位に随ひて、人を敬ふべし。これ愛敬の二は、およそ人にまじはる心法なり。

書き下し

一学問する人は、まづ、誠の心を本として、善を好みてつねに勤め行ひ、悪を嫌ひてつとめ去るべし。学問の道、善を行ひ悪を去るをむねとす。学んで書を読めども、善を好まず行はざれば用なし。わが身の過を改め、悪を去りて善を行ひ、殊に、孝弟を本として、人倫を憐み、其分に応じて、人に施し救ひ、其位に随ひて、人を敬ふべし。これ愛敬の二は、およそ人にまじはる心法なり。

現代語訳

学問する人は、まず誠の心を本として、善を好んで常に努め行い、悪を嫌って努めて去るべきです。学問の道は、善を行い悪を去ることを主眼とします。学んで書を読んでも、善を好まず行わなければ用はありません。自分の過ちを改め、悪を去って善を行い、ことに孝行と兄弟への敬愛を本として、人々を憐れみ、その分に応じて人に施し救い、その位に従って人を敬うべきです。この愛と敬の二つは、およそ人と交わる心の法です。

解説

学問の根本に「誠の心」を据える条です。朱子学では、善を好み悪を嫌う心が本物であること、すなわち「意を誠にする」ことを修養の要としました。形だけ善を行うのではなく、心から善を好むことが出発点だというのです。そして人と交わる基本として、相手を憐れむ愛と、相手を尊ぶ敬の二つを挙げます。どれだけ本を読んでも、それが人への接し方に表れなければ意味がありません。学びが人柄を変えてこそ本物の学問だと教えています。

この章句が説くこと

誠学問愛敬善修身

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