導師導古典を学びたいすべての人に 法人向けワークシート法人向けワークシート

新書 / 胎教

青史氏之記曰:「古者胎教之道,王后有身,七月而就蔞室,太師持銅而御戶左,太宰持斗而御戶右,太卜持蓍龜而御堂下,諸官皆以其職御於門內。比三月者,王后所求聲音非禮樂,則太師撫樂而稱不習;所求滋味者非正味,則太宰荷斗而不敢煎調,而曰不敢以侍王太子。太子生而立,太師吹銅曰聲中某律,太宰曰滋味上某,太卜曰命云某。

新字:青史氏之記曰:「古者胎教之道,王后有身,七月而就蔞室,太師持銅而御戸左,太宰持斗而御戸右,太卜持蓍亀而御堂下,諸官皆以其職御於門内。比三月者,王后所求声音非礼楽,則太師撫楽而称不習;所求滋味者非正味,則太宰荷斗而不敢煎調,而曰不敢以侍王太子。太子生而立,太師吹銅曰声中某律,太宰曰滋味上某,太卜曰命云某。

書き下し

青史氏の記に曰く、「古者胎教の道、王后身有れば、七月にして蔞室に就く。太師は銅を持して戸の左に御し、太宰は斗を持して戸の右に御し、太卜は蓍亀を持して堂下に御し、諸官は皆な其の職を以て門内に御す。三月に比ぶ者、王后の求むる所の声音礼楽に非ざれば、則ち太師は楽を撫して習わずと称す。滋味を求むる所の者正味に非ざれば、則ち太宰は斗を荷いて敢えて煎調せず、而して曰く、敢えて以て王太子に侍せずと。太子生まれて立つや、太師は銅を吹きて曰く、声は某律に中ると。太宰曰く、滋味は某を上とすと。太卜曰く、命は云う某と。

現代語訳

青史氏の記録にいいます。「昔の胎教の道は、王后が身ごもると、七か月で蔞室に入る。太師は銅の楽器を持って戸の左に侍り、太宰は斗を持って戸の右に侍り、太卜は蓍と亀を持って堂の下に侍り、ほかの官もそれぞれの職をもって門内に侍った。三か月目に、王后が求める音声が礼楽でなければ、太師は楽器を撫でて、習っておりませんと言った。求める味が正しい味でなければ、太宰は斗を担いで、あえて煮ることも調えることもせず、王太子にお仕えするのに適しませんと言った。太子が生まれて立つと、太師は銅を吹いて、音はこの律に当たりますと言い、太宰は、味はこれが上ですと言い、太卜は、命運はこのようですと言った。

解説

ここから胎教の具体的な儀礼が青史氏の記録として引かれます。王后が身ごもると、楽官、料理官、占い官が、それぞれ持ち場で胎の子に不適切なものを遠ざけるという仕組みです。王后が礼楽でない音や、正しくない味を求めても、官はあえて応じず、不習やお仕えできないと言って断ります。ここでの要点は、権力者の求めであっても、基準に外れるものには職責で断る人が置かれていることです。現代の組織にも、トップの要求であっても、仕事の基準に外れるなら断れる専門職がいることは重要です。社長が望んでも、品質や法令の基準を譲らない人を置くことが、会社の未来を守ります。一方で、史実性は慎重に見るべき儀礼の記述です。

この章句が説くこと

青史氏胎教太師太宰太卜職責基準新書

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る