新書 / 等齊
諸侯王所在之宫衛織履蹲夷,以皇帝在所宫法論之;郎中謁者受臈取告,以官皇帝之法予之;事諸侯王或不亷潔平端,以事皇帝之法罪之。曰一用漢事諸侯王乃事皇帝也,推是則諸侯之王乃埓至尊也。然則天子之與諸侯,臣之與下,宜撰然齊等若是乎?天子之相號爲丞相,黄金之印;諸侯之相號爲丞相,黄金之印,而尊無異等,秩加二千石之上。天子列卿秩二千石,諸侯列卿秩二千石,則臣已同矣。人主登臣而尊,今臣既同,則法惡得不齊?天子衛御號爲太僕,銀印秩二千石;諸侯之御號曰太僕,銀印秩二千石,則御已齊矣。御既已齊,則車飾惡得不齊?天子親號云太后,諸侯親號云太后;天子妃號曰后,諸侯妃號曰后。然則諸侯何損而天子何加焉?妻既已同,則夫何以異?
新字:諸侯王所在之宮衛織履蹲夷,以皇帝在所宮法論之;郎中謁者受臈取告,以官皇帝之法予之;事諸侯王或不廉潔平端,以事皇帝之法罪之。曰一用漢事諸侯王乃事皇帝也,推是則諸侯之王乃埓至尊也。然則天子之与諸侯,臣之与下,宜撰然斉等若是乎?天子之相号為丞相,黄金之印;諸侯之相号為丞相,黄金之印,而尊無異等,秩加二千石之上。天子列卿秩二千石,諸侯列卿秩二千石,則臣已同矣。人主登臣而尊,今臣既同,則法悪得不斉?天子衛御号為太僕,銀印秩二千石;諸侯之御号曰太僕,銀印秩二千石,則御已斉矣。御既已斉,則車飾悪得不斉?天子親号云太后,諸侯親号云太后;天子妃号曰后,諸侯妃号曰后。然則諸侯何損而天子何加焉?妻既已同,則夫何以異?
書き下し
諸侯王所在の宮衛・織履・蹲夷は、皇帝の在所の宮の法を以て之を論ず。郎中・謁者の臘を受け告を取るは、官皇帝の法を以て之に予う。諸侯王に事えて或いは廉潔平端ならざれば、皇帝に事うるの法を以て之を罪す。曰く、一に漢の諸侯王に事うるを用いて乃ち皇帝に事うるなり、と。是を推せば則ち諸侯の王は乃ち至尊に埒しきなり。然れば則ち天子と諸侯と、臣と下と、宜しく撰然として斉等なること是くの若きか。天子の相は号して丞相と為し、黄金の印。諸侯の相も号して丞相と為し、黄金の印にして、尊に等を異にする無く、秩は二千石の上に加わる。天子の列卿の秩は二千石、諸侯の列卿の秩も二千石、則ち臣已に同じ。人主は臣を登して尊し。今臣既に同じければ、則ち法は悪くんぞ斉しからざるを得ん。天子の衛御は号して太僕と為し、銀印・秩二千石。諸侯の御も号して太僕と曰い、銀印・秩二千石、則ち御已に斉し。御既に已に斉しければ、則ち車飾悪くんぞ斉しからざるを得ん。天子の親は号して太后と云い、諸侯の親も号して太后と云う。天子の妃は号して后と曰い、諸侯の妃も号して后と曰う。然れば則ち諸侯何をか損して天子何をか加えん。妻既に已に同じければ、則ち夫何を以て異ならん。
現代語訳
諸侯王のいる所の宮の護衛・履物を織る者・見張りの者については、皇帝のいる所の宮の法でこれを論じます。郎中や謁者が臘祭の祝いを受け、休暇を請う手続きをとることは、皇帝に対する官の法に従って与えられます。諸侯王に仕えて廉潔で公平でないことがあれば、皇帝に仕える法で罪とします。「漢が諸侯王に仕えることを用いることは、そのまま皇帝に仕えることである」と言います。これを推せば、諸侯の王は至尊と等しくなります。そうであれば、天子と諸侯、臣と下の者が、整然と同等であってよいでしょうか。天子の相は丞相と号して黄金の印を持ち、諸侯の相も丞相と号して黄金の印を持ち、尊さに差がなく、俸禄は二千石の上に加わります。天子の列卿の俸禄は二千石、諸侯の列卿の俸禄も二千石で、臣はすでに同じです。人主は臣を登用して尊くなります。いま臣がすでに同じなら、法がどうして同じにならずにいられましょう。天子の護衛・御者は太僕と号し、銀印で俸禄二千石です。諸侯の御者も太僕といい、銀印で俸禄二千石で、御者もすでに同じです。御者がすでに同じなら、車の飾りがどうして同じにならずにいられましょう。天子の親は太后と号し、諸侯の親も太后と号します。天子の妃は后といい、諸侯の妃も后といいます。それでは諸侯は何を損ない、天子は何を加えられるのでしょうか。妻がすでに同じなら、夫はどうして異なりましょうか。
解説
この章句が説くこと
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『新書』等齊天子の宮門を司馬と曰い、闌入する者は城旦と為す。諸侯の宮門も司馬と曰い、闌入する者は城旦と為す。殿門は俱に殿門為り、闌入の罪も亦た俱に棄市。宮墻門衛名を同じくし、其の厳一等にして、罪已に鈞し。天子の言は令と曰い、令甲令乙是れなり。諸侯の言も令と曰い、令儀の言是れなり。天子の卑号は皆陛下と称し、諸侯の卑号も陛下と称す。天子の車は乗輿と曰い、諸侯の車も乗輿と曰い、乗輿等し。衣被次斉貢死経緯、苟くも工巧にして志之を欲すれば、唯だ上を冒し主の次を軼ぐ。然れば則ち所謂主なる者は安くに居り、臣なる者は安くに在るか。人の情は面目を異にせず、状貌類を同じくし、貴賤の別は人人の天根の形容に著るるに非ざるなり。持して以て貴賤を別ち尊卑を明らかにする所の者は、等級・勢力・衣服・号令なり。乱れて且に息まざらんとし、滑曼として紀無く、天理は則ち同じく、人事に別無し。然れば則ち所謂臣主なる者は相臨むの具、尊卑の経有るに非ず、面形を持して之を膚するのみ。昼に近習し、貌に近くして然る後に能く識れば、則ち疏遠は放う所無く、衆庶は以て期する無し、則ち下は悪くんぞ其の上を疑わざるを得ん。君臣倫を同じくし、服を異にし等を異にす。服を同じくすれば則ち上は悪くんぞ其の下に□ざらん。
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『新書』親疏危亂陛下為さざる所有り、臣将に敢えて事制を畢く陳べざらんとす。仮設し天下をして曩の如くならしむれば、淮陰侯尚お楚に王たり、黥布は淮南に王たり、彭越は梁に王たり、韓信は韓に王たり、張敖は趙に王たり、貫高は相たり、盧綰は燕に王たり、陳豨は代に在り、六七諸公をして皆な恙無く、其の国を案じて居らしむ、是の時に当たり、陛下即ち天子の位に即かば、試みに能く自ら安んぜんか。臣以て陛下の能わざるを知る有り。天下殽乱し、高皇帝は諸公と肩を併せて起こり、側室の勢い以て之を豫め席く有るに非ず。諸公は率ね幸いなる者乃ち中涓と為るを得、其の次は僅かに舎人と為るを得。高皇帝南面して帝を称し、諸公皆な臣と為る、材の逮ばざること至りて遠きなり。高皇帝五年にして天子の位に即き、膏腴の地を割きて以て功有るの臣を王とし、多き者は百余城、少なき者は乃ち三四十県、徳至りて渥し。然れども其の後十年の間、反する者九たび起こり、幾んど天下を危うくする者五六。陛下の諸公に於けるや、親しく材を角べて之を臣とするに非ず、又た身ら親しく之を封王するに非ず。高皇帝よりして是を以て一歳も安んずる能わず、陛下独り安んぞ能く是を以て自ら安んぜんや。
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