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慎思録 / 巻之六

地在天氣之中。常順承天施。而育成萬物。是地亦天中之一物。而地之所生育。亦是天之所爲也。故言天道。則地道亦不言。而在其中。

新字:地在天気之中。常順承天施。而育成万物。是地亦天中之一物。而地之所生育。亦是天之所為也。故言天道。則地道亦不言。而在其中。

書き下し

地は天気の中に在りて、常に天の施しを順承して、万物を育成す。是れ地も亦天中の一物にして、地の生育する所も、亦是れ天の為す所なり。故に天道を言へば、則ち地道は亦言はずして、其の中に在り。

現代語訳

大地は天の気の中にあって、常に天の施しに従い受けて、万物を育てています。つまり大地もまた天の中の一つの物であり、大地が生み育てるものも、やはり天のなすところです。だから天の道を言えば、地の道はあえて言わなくてもその中に含まれているのです。

解説

天と地を並べるのではなく、地は天の気の中にある一物で、その生育のはたらきも天に帰すると述べた条です。『易経』坤卦の「乃ち順ひて天を承く」を下敷きにしています。益軒は晩年の『大疑録』で、理と気を分けすぎる朱子学の説に疑問を呈し、天地を一つの気の流行として捉えました。本条もその気一元の傾向をうかがわせます。部分を全体の中に位置づけて見る視点は、物事の関係を理解する基本になります。

この章句が説くこと

天道天地易経自然

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