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慎思録 / 巻之一

曾子曰。尊其所聞。則高明。行其所知。則光大。竊謂。尊信其所既聞。以是推類究理。則其知識將高明。篤行其所既知。以是自修日進。則其德業將光大。

新字:曽子曰。尊其所聞。則高明。行其所知。則光大。窃謂。尊信其所既聞。以是推類究理。則其知識将高明。篤行其所既知。以是自修日進。則其徳業将光大。

書き下し

曾子曰く、其の聞く所を尊べば、則ち高明なり。其の知る所を行へば、則ち光大なりと。窃かに謂ふ、其の既に聞く所を尊信し、是を以て類を推し理を究むれば、則ち其の知識将に高明ならんとす。其の既に知る所を篤行し、是を以て自ら修め日に進めば、則ち其の徳業将に光大ならんとす。

現代語訳

曾子は「聞いたことを尊べば高く明らかになり、知ったことを行えば光り輝き大きくなる」と言いました。ひそかに思うに、すでに聞いたことを尊び信じ、それによって類推し道理を窮めれば、知識は高く明らかになるでしょう。すでに知ったことを篤く行い、それによって自分を修め日々進めば、徳と事業は光り輝き大きくなるでしょう。

解説

学んだことを大切にし、知ったことを行うことが、知と徳を育てると説いた条です。曾子の言葉は『漢書』董仲舒伝などに引かれています。益軒はこれを、聞いたことを尊信して類推と究理に広げること、知ったことを篤行して日々の修養に生かすことと読み、本巻の主題である知行並進に結びつけています。新しい知識を次々と求めるより、すでに学んだことを大切にして使い込むほうが、理解は深まり行いも確かになります。手元の学びを生かし切っているかを問いかける一条です。

この章句が説くこと

曽子徳業高明

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