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潜夫論 / 敘錄

夫生於當世,貴能成大功。太上有立德,其下有立言,闒茸而不才,先器能當官。未嘗服斯役,無所效其勳。中心時有感,援筆紀數文。字以綴愚情,財令不忽忘。芻蕘雖微陋,先聖亦谘詢。草創敘先賢三十六篇,以繼前訓。左丘明《五經》。先聖遺業,莫大教訓,博學多識,疑則思間,智明所成,德義所建。夫子好學,誨人不倦,故敘《讚學》第一。凡士之學,貴本賤末,大人不華,君子務實。禮雖媒紹,必載於贄,時俗趨末,懼毀術,故敘《務本》第二。人皆智德,苦為利昏,行汙求榮,戴盆望天。為仁不富,為富不仁,將修德行,必慎其原,故敘《遏利》第三。

新字:夫生於当世,貴能成大功。太上有立徳,其下有立言,闒茸而不才,先器能当官。未嘗服斯役,無所効其勲。中心時有感,援筆紀数文。字以綴愚情,財令不忽忘。芻蕘雖微陋,先聖亦谘詢。草創敘先賢三十六篇,以継前訓。左丘明《五経》。先聖遺業,莫大教訓,博学多識,疑則思間,智明所成,徳義所建。夫子好学,誨人不倦,故敘《讃学》第一。凡士之学,貴本賤末,大人不華,君子務実。礼雖媒紹,必載於贄,時俗趨末,懼毀術,故敘《務本》第二。人皆智徳,苦為利昏,行汚求栄,戴盆望天。為仁不富,為富不仁,将修徳行,必慎其原,故敘《遏利》第三。

書き下し

夫れ当世に生まれては、貴きは能く大功を成すこと。太上は徳を立つる有り、其の下は言を立つる有り、闒茸にして不才なるは、先ず器もて官に当たる能う。未だ嘗て斯の役に服せず、其の勲を效す所無し。中心時に感ずる有り、筆を援りて数文を紀す。字以て愚情を綴り、財かに忘れ忽にせざらしむ。芻蕘は微陋なりと雖も、先聖も亦た咨詢す。草創して先賢三十六篇を叙し、以て前訓を継ぐ。左丘明《五経》。先聖の遺業は、教訓より大なるは莫く、博学多識、疑えば則ち間わんことを思うは、智明の成す所、徳義の建つる所なり。夫子は学を好み、人を誨えて倦まず、故に《讃学》第一を叙す。凡そ士の学は、本を貴び末を賤しみ、大人は華ならず、君子は実を務む。礼は媒紹すと雖も、必ず贄に載す、時俗は末に趨り、毀術を懼る、故に《務本》第二を叙す。人皆智徳あるに、利の昏き所と為ることを苦しむ、行い汚れて栄を求むるは、盆を戴きて天を望むがごとし。仁を為せば富まず、富を為せば仁ならず、将に徳行を修めんとすれば、必ず其の原を慎む、故に《遏利》第三を叙す。

現代語訳

この世に生まれたからには、大きな功を成すことが尊いのです。最上は徳を立てることで、その次は言を立てることです。私のように凡庸で才のない者は、まず器量をもって官に就くことしかできません。しかしこれまでこの役目に就いたこともなく、功績を示す場もありません。心にときどき感じるものがあり、筆を執って数編の文を記しました。文字で愚かな思いを綴り、わずかでも忘れないようにするためです。草刈りや木こりのような身分の低い者の言葉でも、先の聖人はなお意見を求めました。そこで草創して先賢にならう三十六篇を叙し、昔の教えを継ぎます。左丘明《五経》。先の聖人の遺した業のうち、教訓より大きなものはなく、博く学び多く知り、疑えば問おうと思うことは、智の明らかさが成し、徳義が立てるものです。孔子は学を好み、人を教えて倦まなかったので、《讃学》を第一に叙しました。およそ士の学は、本を貴び末を賤しむもので、大人は華やかではなく、君子は実を務めます。礼は仲介を用いるとしても、必ず贄に載せます。世の習いは末に走り、毀誉の術を恐れるので、《務本》を第二に叙しました。人はみな知と徳を持つのに、利に目を曇らされるのを苦しみます。行いが汚れているのに栄誉を求めるのは、盆を頭に載せて天を仰ぐようなものです。仁であれば富まず、富めば仁でないといい、徳行を修めようとするなら、その源を慎まなければなりません。そこで《遏利》を第三に叙しました。

解説

『潜夫論』の末尾にあたる敘録の冒頭で、王符は自らの立場を、徳を立てる、言を立てるという二つの道のうち、言を残すものとして位置づけます。官に就けない自分が、わずかな感慨を文に綴ったという謙遜が語られ、続いて讃学・務本・遏利の三篇の趣旨が要約されています。学問は教訓の根であり、士は本を貴んで末を賤しむ、利に目を曇らせて栄誉を求めるのは盆を載せて天を望むに等しい、という簡潔な言い方が目を引きます。語の細部には読みの定まらない箇所もあり、原文の範囲で受け取るのが穏当です。現代の仕事に引き寄せれば、肩書きがなくても言葉を残して組織に貢献できること、学びを軸にし、目先の利益より事業の根を重んじることの重要さを示していると言えるでしょう。

この章句が説くこと

敘録立言務本遏利讃学潜夫論

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