潜夫論 / 五德誌
祝鳩氏,司徒也。雎鳩氏,司馬也。屍鳩氏,司空也。爽鳩氏,司寇也。鶻鳩氏,司事也。五鳩,鳩民者也。五雉,為五工正,利器用,夷民者也。是故作書契,百官以治,萬民以察,有才子四人,曰重,曰該,曰修,曰熙。實能金木及水,故重為勾芸,該為蓐收,修及熙為玄冥。恪恭厥業,世不失職,遂濟窮桑。後嗣修紀,見流星,意感生白帝文命戎禹,其耳參漏,為堯司空,主平水土,命山川,畫九州,製九貢。功成,賜玄圭以告勳於天。
新字:祝鳩氏,司徒也。雎鳩氏,司馬也。屍鳩氏,司空也。爽鳩氏,司寇也。鶻鳩氏,司事也。五鳩,鳩民者也。五雉,為五工正,利器用,夷民者也。是故作書契,百官以治,万民以察,有才子四人,曰重,曰該,曰修,曰熙。実能金木及水,故重為勾芸,該為蓐収,修及熙為玄冥。恪恭厥業,世不失職,遂済窮桑。後嗣修紀,見流星,意感生白帝文命戎禹,其耳参漏,為堯司空,主平水土,命山川,画九州,製九貢。功成,賜玄圭以告勲於天。
書き下し
祝鳩氏は、司徒なり。雎鳩氏は、司馬なり。屍鳩氏は、司空なり。爽鳩氏は、司寇なり。鶻鳩氏は、司事なり。五鳩は、民を鳩むる者なり。五雉は、五工正と為り、器用を利し、民を夷らぐる者なり。是の故に書契を作り、百官以て治まり、万民以て察らかなり、才子四人有り、重と曰い、該と曰い、修と曰い、熙と曰う。実に金木及び水を能くし、故に重は勾芸と為り、該は蓐収と為り、修及び熙は玄冥と為る。厥の業を恪恭し、世職を失わず、遂に窮桑を済す。後嗣の修紀、流星を見、意に感じて白帝文命戎禹を生む、其の耳は参漏、堯の司空と為り、水土を平らぐるを主り、山川に命じ、九州を画き、九貢を製す。功成りて、玄圭を賜い以て勲を天に告ぐ。
現代語訳
祝鳩氏は司徒、雎鳩氏は司馬、屍鳩氏は司空、爽鳩氏は司寇、鶻鳩氏は司事です。五鳩は民をまとめる者です。五雉は五工正となり、器物を便利にし、民を安らげる者です。こうして書契(文字や契約の記録)が作られ、百官によって治まり、万民のことがはっきりしました。才子が四人おり、重・該・修・熙といいます。実に金・木・水をよく扱ったので、重は勾芸となり、該は蓐収となり、修と熙は玄冥となりました。その職を慎んで務め、代々職を失わず、ついに窮桑を成し遂げました。後の世の修紀は流星を見て、心に感じて白帝の文命、戎禹を生みました。その耳は三つの穴があり、堯の司空となり、水と土を平らげることをつかさどり、山川に名を付け、九州を画き、九貢を定めました。功が成ると、玄圭を賜って、その勲を天に告げました。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
-
『潜夫論』五德誌武王殷に克ちて、其の後を杞に封じ、或いは繒に封じ、又少の胄を祁に封ず。澆は才力衆に蓋い、其の勇武を驟くし、而して卒に以て亡ぶ。故に南宮括曰く、「羿は射を善くし、奡は舟を蕩かし、俱に其の死を得ざるなり」と。姒姓の分氏は夏後・有扈・有南・斟尋・泊㳶・辛・襄・費・戈・冥・繒、皆禹の後なり。搖光月の如く日を正し、女枢幽防の宮に感じ、黒帝顓頊を生む、其の相は駢幹、身号は高陽、世号は共工、少氏に代わり、其の徳は水行、水を以て紀す、故に水師と為して水名あり。少の衰えを承け、九黎徳を乱す、乃ち重黎に命じて討ちて訓服せしむ。日月を暦象し、東西南北、楽「五英」を作り、才子八人有り、蒼舒・緌凱・搗演・大臨・幹降・庭堅・仲容・叔達。斉聖広淵、明允篤誠、天下の人之を八凱と謂う。共工氏に子有り勾龍と曰い、能く九土を平らぐ、故に后土と号し、死して社と為り、天下之を祀る。娀簡燕卵を呑み、子契を生み、堯の司徒と為り、職は百姓を親しみ、五品に順わしむ。扶都白気の月を貫くを見、意に感じて黒帝子履を生む、其の相は二肘、身号は湯、世号は殷、太平を致す。
-
『潜夫論』五德誌後嗣の慶都、龍と合婚し、伊堯を生む、高辛氏に代わる、其の眉は八彩、世に唐と号す。楽「大章」を作り、始めて位を禅る。武王殷に克ちて其の胄を鋳に封ず。含始、赤珠を呑み、剋して曰く「玉英漢を生ず」と。龍、女媼に感じ、劉季興る。大電、枢を繞りて野を炤らし、符宝に感じ、黄帝軒轅を生み、炎帝氏に代わる。其の相は龍顔、其の徳は土行、雲を以て紀す、故に雲師と為して雲名あり。楽「咸池」を作り、是れ始めて衣裳を製す。後嗣の握登、大虹を見、意に感じて重華虞舜を生む。其の目は重瞳、堯に事う、堯乃ち位を禅りて曰く、「爾舜に格れ、天の暦数は爾が躬に在り、允に厥の中を執れ、四海困窮せば、天禄永く終わらん」と。乃ち終わりを文祖に受くるなり、有虞と号し、楽「九韶」を作り、位を禹に禅る。武王殷に克ちて胡公媯満を陳に封じ、庸て元女大姫を以てす。大星虹の如く、華渚に下流し、女節夢に接し、白帝摯青陽を生む、世に少昊と号す。黄帝氏に代わり、曲阜に都し、其の徳は金行、其の立つや、鳳皇適に至る、故に鳥を以て紀す。鳳鳥氏は、暦正なり。玄鳥氏は、分を司る者なり。伯趙氏は、至を司る者なり。青鳥氏は、啓を司る者なり。丹鳥氏は、閉を司る者なり。
-
『潜夫論』誌氏姓昔堯契に姓を賜いて姫とし、禹に姓を賜いて姒とし、氏して有夏と曰い、伯夷を姜と為し、氏して有呂と曰う。下りて三代に及び、官に世功有れば、則ち官族有り、邑も亦た之の如し。後世微末にして、是に因りて以て姓と為せば、則ち改むる能わず。故に或いは本姓を伝え、或いは号・邑・諡に氏し、或いは爵に氏し、或いは志に氏す。若し夫れ五帝三王の世は、所謂号なり。文・武・昭・景・成・宣・戴・桓は、所謂諡なり。斉・魯・呉・楚・秦・晋・燕・趙は、所謂国なり。王氏・侯氏・王孫・公孫は、所謂爵なり。司馬・司徒・中行・下軍は、所謂官なり。伯有・孟孫・子服・叔子は、所謂字なり。巫氏・匠氏・陶氏は、所謂事なり。東門・西門・南宮・東郭・北郭は、所謂居なり。三烏・五鹿・青牛・白馬は、所謂志なり。凡そ厥の姓氏は、皆出属にして勝げて紀すべからざるなり。
-
史記 五帝本紀是に於て舜乃ち文祖に至り、四嶽に謀り、四門を辟き、四方の耳目を明通し、十二牧に命じて帝徳を論ぜしめ、厚徳を行ひ、佞人を遠ざくれば、則ち蛮夷率ゐ服す。舜四嶽に謂ひて曰く、「能く庸を奮ひて堯の事を美くする者有らば、官に居りて事を相けしめん」と。皆曰く、「伯禹司空と為らば、帝の功を美くす可し」と。舜曰く、「嗟、然り。禹、汝水土を平らげよ、維れ是れ勉めよ」と。禹拝稽首して、稷・契と皋陶とに譲る。舜曰く、「然り、往け」と。舜曰く、「棄、黎民始めて飢う。汝后稷となり、時に百穀を播け」と。舜曰く、「契、百姓親しまず、五品馴れず。汝司徒と為りて、敬みて五教を敷け、寛に在れ」と。舜曰く、「皋陶、蛮夷夏を猾し、寇賊姦軌す。汝士と作れ。五刑に服有り、五服に三就あり。五流に度有り、五度に三居あり。維れ明らかなれば能く信ぜられん」と。舜曰く、「誰か能く予が工を馴めん」と。皆曰く垂可なりと。是に於て垂を以て共工と為す。舜曰く、「誰か能く予が上下の草木鳥獣を馴めん」と。皆曰く益可なりと。是に於て益を以て朕が虞と為す。益拝稽首して、諸臣朱虎・熊羆に譲る。舜曰く、「往け、汝諧へり」と。遂に朱虎・熊羆を以て佐と為す。舜曰く、「嗟、四嶽、能く朕が三礼を典る有るか」と。皆曰く伯夷可なりと。舜曰く、「嗟、伯夷、汝を以て秩宗と為す。夙夜維れ敬み、直にして維れ静絜なれ」と。伯夷夔・龍に譲る。舜曰く、「然り。夔を以て典楽と為し、稺子に教へしむ。直にして温、寛にして栗、剛にして虐なる毋く、簡にして傲なる毋からしめよ。詩は意を言ひ、歌は言を長くし、声は永に依り、律は声を和す。八音能く諧ひ、相倫を奪ふ毋くんば、神人以て和せん」と。夔曰く、「於、予石を撃ち石を拊てば、百獣率ゐ舞ふ」と。舜曰く、「龍、朕讒説の殄偽にして、朕が衆を振驚するを畏忌す。汝に命じて納言と為す。夙夜朕が命を出入し、惟れ信あれ」と。舜曰く、「嗟、女二十有二人、敬めよや、惟れ時に天事を相けよ」と。三歳に一たび功を考へ、三たび考へて絀陟す。遠近の衆功咸興る。三苗を分北す。
-
『潜夫論』誌氏姓少皡氏の世衰へて九黎徳を乱す。顓頊之を受け、乃ち南正重に命じて天を司りて以て神に属せしめ、火正黎に命じて地を司りて以て民に属せしめ、旧常を復せしめ、相侵瀆すること無からしむ。是を地天を絶通すと謂ふ。夫れ黎は、顓頊氏の裔、子の呉回なり。高辛氏の火正と為り、天明地徳を淳燿し、四海を光らす。故に祝融と名づく。後に三苗九黎の徳を復し、堯は重黎の後を継ぎ、旧を忘れざる者、羲伯復た之を治む。故に重黎氏は世よ天地を序し、其の分主を別ち、以て三代を暦し、而して程に封ぜらる。其の周の世に在りては、宣王の大司馬と為り、詩に美して「王は尹氏に謂ひ、程伯休父に命ず」と。其の後守を失ひ、晋に適きて司馬と為り、遷は自ら其の後と謂ふ。祝融の孫、分かれて八姓と為る、己・禿・彭・姜・雲・曾・斯・芊、己姓の嗣なり。褷叔安は其の裔にして、子を董父と曰ふ、実に甚だ龍を好み、能く其の嗜欲を求めて以て之に飲食せしめ、龍多く帰す。乃ち龍を擾すことを学びて以て帝舜に事へ、姓を董と賜はり、氏を豢龍と曰ひ、諸を川夷に封ぜらる、彭姓の豕韋も、皆能く龍を馴らす者なり。豢龍逄は忠諫を以て、桀之を殺す。凡そ祝融の子孫に因る、己姓の班は、昆吾・籍・扈・温・董なり。
-
説苑・修文天子諸侯事無ければ則ち歲に三たび田す、一を乾豆と為し、二を賓客と為し、三を君の庖に充つと為す。事無くして田せざるを、不敬と曰い、田するに禮を以てせざるを、天物を暴うと曰う。天子は合圍せず、諸侯は群を揜わず。天子殺せば則ち大緌を下し、諸侯殺せば則ち小緌を下し、大夫殺せば則ち佐轝を止め、佐轝止まれば則ち百姓畋獵す。獺魚を祭りて、然る後漁人澤梁に入る。鳩化して鴈と為りて、然る後罻羅を設く。草木零落して、然る後山林に入る。昆蟲蟄せざれば火田せず、麛せず卵せず、殀夭せず、巢を覆さず。此れ皆聖人上に在り、君子位に在り、能者職に在るは、大德の發する所なり。是の故に皋陶大理と為るや、民各おの服して其の實を得。伯夷禮を主どり、上下皆讓る。倕工師と為り、百工功を致す。益虞を主どり、山澤辟き成る。棄稷を主どり、百穀時に茂る。契司徒を主どり、百姓親和す。龍賓客を主どり、遠人至る。十二牧行われて、九州敢えて僻違せず。禹九澤を陂き、九道を通じ、九州を定め、各おの其の職を以て來貢し、厥の宜しきを失わず、方五十里より荒服に至る。南は交趾・大發を撫し、西は析支渠・搜氐羌に、北は山戎・肅慎に至り、東は長夷・島夷に至り、四海の內皆帝舜の功を戴く。是に於て禹乃ち九韶の樂を興し、異物を致し、鳳凰來翔し、天下德を明らかにするなり。
人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。
本の中身を見る