潜夫論 / 浮侈
古者必有命民,然後乃得衣繒彩而乘車馬。今者既不能盡復古,細民誠可不須,乃逾於古昔孝子。衣必細致,履必獐麂,組必文采,飾襪必鋋此,校飾車馬,多畜奴婢。諸能若此者,既不生穀,又坐為蠹賊也。子曰:「古之葬者,厚衣之以薪,葬之中野,不封不樹,喪期無時,後世聖人易之以棺槨。」桐木為棺,葛采為緘,下不及泉,上不泄臭。後世以楸梓槐柏狖霡,各取方土所出,膠漆分致,釘細要削除鏟靡,不見際會,其堅足恃,其用足任,如此可矣。其後京師貴戚,必欲江南檽梓豫章楩楠,邊遠下土,亦競相仿效。
新字:古者必有命民,然後乃得衣繒彩而乗車馬。今者既不能尽復古,細民誠可不須,乃逾於古昔孝子。衣必細致,履必獐麂,組必文采,飾襪必鋋此,校飾車馬,多畜奴婢。諸能若此者,既不生穀,又坐為蠹賊也。子曰:「古之葬者,厚衣之以薪,葬之中野,不封不樹,喪期無時,後世聖人易之以棺槨。」桐木為棺,葛采為緘,下不及泉,上不泄臭。後世以楸梓槐柏狖霡,各取方土所出,膠漆分致,釘細要削除鏟靡,不見際会,其堅足恃,其用足任,如此可矣。其後京師貴戚,必欲江南檽梓予章楩楠,辺遠下土,亦競相仿効。
書き下し
古は必ず命民有り、然る後に乃ち繒彩を衣て車馬に乗るを得たり。今は既に尽くは古に復する能わざるも、細民は誠に須いざるべし、乃ち古昔の孝子を逾ゆ。衣は必ず細致、履は必ず獐麂、組は必ず文采、襪を飾るに必ず鋋此、車馬を校飾し、奴婢を多く畜う。諸もろ此くの若くなる能う者は、既に穀を生ぜず、又た坐して蠧賊と為るなり。子曰く、「古の葬る者は、厚く之に衣するに薪を以てし、之を中野に葬り、封せず樹えず、喪期に時無し、後世の聖人之を易うるに棺槨を以てす」と。桐木もて棺と為し、葛采もて緘と為し、下は泉に及ばず、上は臭を泄らさず。後世は楸梓槐柏狖霡を以て、各々方土の出す所を取り、膠漆分かち致し、釘細く要は削り除き鏟り靡し、際会を見ず、其の堅きは恃むに足り、其の用は任ずるに足る、此くの如くにして可なり。其の後京師の貴戚は、必ず江南の檽梓豫章楩楠を欲し、辺遠の下土も、亦た競いて相い仿効す。
現代語訳
昔は必ず命を受けた民がいて、そのうえで初めて彩りの絹を着て車馬に乗ることができました。今はすべてを昔に戻すことはできないにしても、庶民が着飾る必要はないはずなのに、かつての孝子をも超える贅沢をします。衣は必ず細やかな織り、履物は必ず獐や麂の革、組み紐は必ず彩り、靴下まで飾り、車馬を飾り立て、奴婢を大勢抱えています。こうできる者は、穀物を作らず、座って蠧賊となるだけです。孔子は言いました。「昔の埋葬では、薪を厚く着せて野に葬り、盛り土も植樹もせず、喪の期間も決まっていなかった。後世の聖人がそれを棺槨に改めた」と。桐の木で棺を作り、葛の縄で縛り、下は泉に達せず、上は臭気を漏らさないようにしました。後の世は楸や梓、槐、柏などを、土地ごとの産出に応じて取り、膠や漆を使い、釘は細く、継ぎ目は削って磨き、すき間が見えず、その堅さは頼りにでき、用には十分でした。これで十分なのです。ところがその後、都の貴戚は必ず江南の檽梓や豫章、楩楠を求め、辺境の遠い地方もまた競ってまねをします。
解説
この章句が説くこと
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『春秋左氏伝』襄公二十八年 晏子、邶殿を受けず對へて曰く、「慶氏の邑は、欲を足す、故に亡ぶ。吾が邑は欲を足さざるなり。之に益すに邶殿を以てせば、乃ち欲を足さん。欲を足さば、亡ぶること日無からん。外に在りては、吾が一邑をも宰するを得ず。邶殿を受けざるは、富を惡むに非ざるなり、富を失はんことを恐るるなり。且つ夫れ富は布帛の幅有るが如し。之が制度を為りて、遷ること無からしむ。夫れ民は生厚くして用利なり。是に於いてか德を正して以て之を幅し、黜嫚すること無からしむ。之を幅利と謂ふ。利過ぐれば則ち敗を為す。吾敢へて多きを貪らず。所謂幅なり」と。北郭佐に邑六十を與ふ、之を受く。子雅に邑を與ふ、多きを辭して少なきを受く。子尾に邑を與ふ、受けて稍く之を致す。公以て忠と為す、故に寵有り。盧蒲嫳を北竟に釋(はな)つ。崔杼の尸を求め、將に之を戮せんとす。得ず。叔孫穆子曰く、「必ず之を得ん。武王に亂臣十人有り。崔杼其れ有らんや。十人ならずんば、以て葬るに足らず」と。既にして崔氏の臣曰く、「我に其の拱璧を與へよ、吾其の柩を獻ぜん」と。是に於いて之を得たり。
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